第8話 僕は回想をした

二人を見送った僕はジャケットをかけると妹の勉強机に腰を掛けると今まで抑えていたのか疲れがどっと出て来た。


家を出た日。外人部隊に入隊した日。初めての戦闘に参加した日。

クーデターに参加した日。そして組織に参加を決意した日。


これでまだ5年もたっていない事が信じられない。

ふと考える。


「僕は結局なにしにここまで来たんだろう・・・」


妹から歓迎を受けないのは分かっていたじゃないか。彼女もあの態度をみる限りとても許してくれそうにはない。僕だって母さんになんて声をかけていいのか分からない。家を出たのは後悔しているが母さんを未だに許していない所がまだあった。


「明日にはパリに帰ろうか・・・」


マリアンヌの椅子に座りながらそう心に決めた。

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