第3話
突然現れた男はそう言いながら、受け止めていた角ウサギを軽く弾き、弾き飛ばされている角ウサギを一閃。
角ウサギはそのまま背を地面につけ、足をピクピクとさせ起き上がることはなかった。
次いで俺の背後からもう一人女性が現れた。
「坊や、大丈夫?あら、足を怪我してるじゃない」
そういって手に持った杖を俺の足に向けて
「ヒール」
そう唱えると、杖の先から緑の光が俺の足に降り注ぎ、切れて血の出ていた傷がみるみる塞がり足の痛みが引いていった。
その後、村に帰るまでにお礼を言い、2人の話を聞いていた。
どうやら2人は冒険者のパーティーであり、村の近くにあるダンジョンに沸くボスネズミの退治の為、村で依頼したクエストを受けて村に向かっている途中だったらしい。
俺は助けられた事で、その2人の冒険者にすっかり憧れてしまった。
2人の冒険者(男の方はダニエル、女性の方はメリッサというらしい)は、今日は村に泊まり、明日の朝からダンジョンに向かって順調にいけば夕方頃には村に戻って、もう一泊して街に戻るとのこと。
俺は助けてもらったお礼にと酒場である家に誘った。
「ただいま!」
「コラッ!アダム!!こんな時間まで何やってたんだい!!ってそっちの2人は?」
「ごめん、実は…」
そういって今日の出来事を母のレイチェルに説明した。
「そうかい…、アンタにも迷惑をかけるね…」
少し重たい空気になってしまい
「で、この2人が森で助けてくれた冒険者のダニエルさんとメリッサさん」
「そうだった。アダムを助けてくれてありがとね、お礼に今日は好きなだけ食べたいっておくれ」
そういって2人が食事をしている間、アダムはどうすれば冒険者になれるのか、魔法はどうすれば使えるのかなどずっと2人から話を聞いていた。
ディアヴェイン英雄譚 じょに〜 @takacha0422
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ディアヴェイン英雄譚の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます