第694話 設定資料《世界の国々》

※今回は本編ではなく、この世界の国々の説明です。



――ヒトノ帝国――


世界で最も広大な領地を保有しており、人口が多い。大陸の東側を支配し、国としての歴史も長い。帝国の発展には過去に召喚された勇者が関わっており、最も勇者召喚を行った国としても有名。


勇者召喚を初めて行った国でもあり、度々に勇者を召喚しては国に害を為す存在を排除させてきた。そのために勇者を召喚する度に国は発展し、現在では世界大国として知られている。人口が多いので称号を持つ人間も非常に多く、農民などの生産系の職業や、魔術師などの魔法職の人間も多く抱えている。


軍事力に関しては世界一だと言われているが、実際の所は広大な領地の管理のために精いっぱいで実のところは他国へ侵攻する程の軍隊は繰り出す余裕がない。最近では魔物による被害や魔王軍の件もあって国力が消耗中。





――ケモノ王国――


大陸の北部に存在する国家であり、帝国とは隣国同士ではあるが、キタノ山脈と呼ばれる険しい山脈によって阻まれている。北の山脈の端には「牙路」と呼ばれる平原地帯が存在するが、その場所は牙竜の住処であるために山脈を越えるよりも通り抜けるのは難しい。


領地と人口は帝国の半分以下ではあるが、薬草が育てやすい地域が非常に多く、その反面に農作物が育ちにくい。過去に二度ほど勇者召喚を行っており、その内の勇者の一人が「剣の魔王」と呼ばれる存在を葬ったと伝わっている。


国内に存在する「森の民」を名乗るエルフの集落に何度か歴代の国王が攻め寄せようとしたが、全て返り討ちにされている。だが、森の民が流行り病に侵されて全滅の危機を迎えようとした時、ケモノ王国が召喚した勇者が赴き、彼の力で助かった。この事から森の民は勇者に恩義を感じ、後の世代に召喚される勇者に恩を返す事を誓う。


地形的には国全体が険しい山脈に取り囲まれており、港町は一つだけ存在するが大船の類は存在せず、食料も育ちにくい環境だった。そのために同盟国である帝国に栽培した薬草を渡す代わりに食料の支援を行ってもらっていた。


現在ではレアの活躍によって森の民の協力の元、大々的な農耕改革が行われている。農民の称号を持つ者を集め、大々的な農業を行い、自給自足可能な程に農耕が発達した。そのため、今後は帝国からの食料の支援量を減らし、その代わりに帝国には優秀な人材を派遣してもらうようにしてもらう。





――巨人国――


国の南側に存在する国家。大型の魔物が多数生息しており、人口は意外な程に少ない(巨人族自体が他の種族と比べて数も少ないという理由もあるが)。ドワーフも多く暮らしており、彼等を目当てに訪れる観光客も意外と多い。


軍事力に関してはケモノ王国を上回る勢力を誇るが、巨人族は魔法を扱う事が出来ない点もあり、魔術師とは相性が悪い。帝国とは隣国であるため、巨人国に暮らすドワーフが作り出した武具や防具、あるいは道具の類は帝国にも流通している。その代わりに帝国は巨人国とは不可侵条約を結んでいる。


昔は最も栄えた国であったが、現在は衰退の一途を辿っており、ケモノ王国と同様に帝国には属国扱いされている節がある。




――海底王国アトランティス――


名前の通りに海底に存在する国家であり、現在は人魚族が管理している。元々は島国だったのだが、あるときに天変地異によって島は海の底に沈んでしまい、現在は人魚族だけが暮らす国家となった。


国柄としては他の国と交易を行う事は一切無く、海の底なので他国からの侵略も心配することはなく、平和に暮らしている。人魚族は滅多に地上には赴かず、また地上の国々も海底王国と接触する事はない。


かつて「海の魔王」なる存在に国が滅ぼされかけたが、聖剣エクスカリバーに選ばれた勇者が命を賭けて魔王と海龍リバイアサンを葬って国を救った。その事から森の民と同様に人魚族は勇者という存在に深く恩義を感じ、次世代の勇者が現れた時は力になる事を誓う





※この4つの国がこの世界でも大きな勢力を誇ります。他にもいくつかの小国はありますが、多分物語上では出てくる可能性も低いので割愛します。

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