5
小学生の体育着には、
「うーん、今だと私ってわかっちゃうよね。他の人のランドセルに隠すか、ゴミ箱に入れちゃうか……」
チハルは私をつかむと、
私が落ちた場所は、木や草が生えた土の上だった。チハルはくるりと私に
アリサから引き
下校の
「私のマシェラをどこにやったの?」
「知らないよ、私じゃないって」
「
「だって、私のランドセルも、
「どこに隠したのよ?」
明らかに、アリサは
「それに、チハルじゃないんだったら、体育の授業に遅れる理由がないじゃない!」
「お
「まさか、トイレに投げ込んだとか?」
「そんなわけないでしょ? トイレに流したら
「そんなのわかんないじゃない!」
チハルは冷めた表情でアリサを見る。
「じゃあ、見てくれば? 悪いけど、私はもう、つき合わないよ? 今日は
「どこにあるの?」
「私じゃないってば。魔法のぬいぐるみなら、自分でどっかに動いたんじゃないの?」
「はあ?」
アリサは怒り
アリサとチハルの家は
こうなった場合、私の持ち主はチハルになるのだろうか。
今度はチハルがバタバタと動く音が聞こえる。
「とりあえず、塾行かなきゃ。アリサが帰ってきたときに、家にいたら、
チハルはそう
取り残されてしまった。私は、なんとなくパーシルに申し訳ない気持ちになる。人を幸せにしたいと思って私をつくったはずだったパーシル。それが、かえってこんな
アリサの身に
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