第3話 ■通学途中
電車を降りてから、僕の脳内は先ほどの女性のことで頭がいっぱいだった。
なぜ僕はあのとき、あの女の尻を触らなかったのかを自問自答すればするほどムラムラした感情が込み上げてきていた。
心の中では『触らない自分が正義』なのか女性に罰を与えるためにも『触ったほうが正義』だったのかを考えれば考えるほど、この世の様々なことがわからなくなり始めていた。
しかし冷静になって考えてみると『男が女より上の立場に立つべき』ことが自分の中で徐々に正当化されていることに気づきだした。
僕はプラットホームでケータイをいじりながら電車を待つ他校の女子生徒の背後に気づくとたっていた。
大人が学生に手を出せば児童ポルノにひっかかる可能性があったが、僕は幸いその児童ポルノに関しての法律には含まれないことをぐぐって確認し、ついでに男尊女卑法のありかたや、各地で早速繰り広げ始められている男どもの武勇伝をSNSで見てしまった僕は、昨日までの自分には戻れない覚悟をして、彼女のスカート内に手をいれた。
すべすべの肌と、サラサラした生地の下着に手が当たった瞬間
「きゃあっ!!」と女子生徒は一瞬、悲鳴をあげたが、その様子をみて咎める大人や駅員は誰一人としておらず。女子生徒は僕の顔を一瞬みると、小走りでトイレへと入って行ってしまった。
どうせなら僕もトイレに一緒に入り込みたかったが、突然だされた彼女の悲鳴が脳内に木霊していて、身動きが取れずに色々なことを考えた。
それと同時に確かに自分は彼女のお尻と下着を、僅かではあったが触れれた事実と、その行為に対して誰からのおとがめも無かった現実を実感して、電車に乗り込んだ。
多くの女性は、女性専用車両に乗り込んでいたため、車内は男性ばかりでむさくるしかった。
いっそのこと女性専用車両なんてなくなればいいのに。と男の乗客全てが願っているようにも思えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます