事故って転生した先は乙女ゲーの世界でした 〜主人公は両想いの幼馴染だったのでルート関係なくイチャイチャします〜
スラ星
プロローグ
俺は横断歩道を渡る途中、赤信号でも爆走を続けるオートバイに突き飛ばされて即死した。
そのことに気づいたのは転生してから15年ほど経過した時、つまり俺が亡くなった歳と同じ年齢だ。幸い、痛みという感覚を感じることなく逝けたのは良かったと思う。
だが、心残りがあるとすれば両想いの幼馴染がいたことだ。
何をするにしても一緒で、親同士の仲も良好で、いつかは男女の付き合いを始めて、結婚して幸せな家庭を築くのだろうと思っていた。
「
前世の記憶を思い出してから初めて、もっと早く想いを告げて付き合っていれば良かったと後悔した。
童貞も初キスも彼女に捧げたかったのに……というのは過去の話だ。
確かに俺は前世で後悔した。
だけど、彼女は俺を失って傷心中の中、気付いたら横断歩道の上に立っていて、車に轢かれて即死した
そう、らしいのだ。この俺の肩に頭を置いてゆったりしている女の子が言っていた。
「凛花って私の前の名前だよ〜? 今はリンネ・ユーベルクって名前があるんだから、そう呼ばなきゃ。ね、シュタル・ベルリード?」
シュタル・ベルリード──俺の今の名前で前世で凛花に付き合わされて遊んだ乙女ゲーの攻略対象の一人だ。
そして、リンネ・ユーベルク──乙女ゲーの主人公の名前だ。つまり俺はリンネに攻略されるという訳だ。
「そうだったな、リンネ」
俺は彼女の光り輝く金髪を撫でる。俗に言うリンネは金髪碧眼キャラで巨乳ってほどではないが、胸は確かに大きい。
「うん、シュタル♪ ……ねぇ、シュタル? 良い?」
「あぁ……」
そして、物語の舞台である学園に入学する前に俺たちは──
「「んっ……」」
親公認の恋人同士になっていた。
**** ****
俺とリンネは裸同士で抱き合っていた。二度と後悔しないように俺たちは体の関係も持っていた。
初めてした時は嬉しいのと気持ち良過ぎて涙が出たほどだ。リンネも似たような感じで痛みと嬉しさで泣いたほどだった。
つまり、俺の童貞と初キスはリンネに捧げられ、リンネの初めては俺が貰った。
そうしてリンネと結ばれ、俺とリンネの愛は更に深まった。
ゲームの中のリンネは学園を本当に楽しみにしていた女の子だったが、この現実のリンネは違った。
「学園に入学したくないな〜 シュタルといる時間が少なくなっちゃうよ……」
「だったらさ、俺のルートを全選択するような動きをしてよ」
「勿論するけど、なんか先のイベント知ってるから面白くないよね。付き合ってなかったらパンツ見られたり、一緒に雨宿りするシーンもドキドキしたんだろうけどなぁ……」
「いや、それは分からないよ?」
「どうして?」
「だって、学園入学する前はこうして俺はリンネと付き合っていない。出会ったのだってお茶会の時に俺がリンネの前の名前を言っちゃったからだし。だから、これからの学園生活は俺たちの知ってるゲームの内容じゃなくなるのかもしれないぞ」
「そ、そうだよね。パンツ見られるシーンもシュタルにお尻を鷲掴みにされるかもしれないし、雨宿りするシーンも濡れた上着に欲情したシュタルに襲われてえっちしちゃうかもしれない……」
「おい……」
発想が乙女ゲーを抜け出して、18禁のゲームに変わってしまっている。
でも、一度……いや何度も彼女と一線を超えてしまっているからそれは起こってしまうのかもしれない。
彼女の体は何度抱いても飽きがこない。逆にもっと繋がりたいと思う気持ちが強くなる。きっと、凛花と出来なかったのが相当にショックだったのだろう。
だから、その間を埋めるかのように俺とリンネは体を、想いを重ねる。
「シュタル……そう思ったら楽しくなってきたけど、ウズウズしてきちゃった……」
「俺もだ……」
そして俺たちは再び、快楽に身を任せ体を重ねた。
「シュタル、好きぃ……」
「俺もリンネが好きだ……」
ちゃんと想いを伝えながら、今日も俺とリンネは愛を育んでいく。
事故って転生した先は乙女ゲーの世界でした 〜主人公は両想いの幼馴染だったのでルート関係なくイチャイチャします〜 スラ星 @kakusura
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