第22話 体育授業 基礎トレーニング

「じゃあ次はスクワットからだ!」

石田先生の一言で生徒たちは慌てるように立ち上がり態勢を整えた。

両手を頭の後ろで組み、腋を大きく開き、蟹股になり、内ももの筋をさらけ出した光景は、征圧感に包まれた印象を得た。


発育途中の内股の筋肉は様々な表情を浮かべながら筋を伸び縮みさせていく

「いーち、ゆっくりだぞぉ」

彼女たちは、必死な表情を浮かべて、石田先生の声にあわせ、両膝を外側へ大きく広げながら腰をゆっくりと下ろした。

「顎を上げる!はい大きく口を開いて!舌をできる限り出すッ!はいっ!嶺岸!!もっとお前は口を開けないのかッ!」

石田先生の指導に異議を唱えたり拒むものは誰一人していなかった。

彼女たちは誰もが大きな口を開けて、舌を限界まで出して蟹股でしゃがんだ状態で耐えていた。

「はーい、にー。さーん。」

彼女たちは石田先生の言葉に続いてスクワットを再開しはじめた。



「にじゅくー。さんじゅー。おっ?峯岸どうした?もう降参か?ん?」

「先生、、もうこれ以上は足が動きません。」峯岸の体力が限界なのは明らかだった。「ごめんなさいっ…!」

「そうかぁ、お前は本当にだらしないやつだなぁ?そんなに休みたいんだ?じゃあ四つん這いで端にいってなさい。もちろん反省ポーズで待機」

肉体面精神面向上の名目で彼女は暴言を浴びて耐えていた。

肉体的に弱っているところを、精神的にも支配しているのが事実だった。


峯岸は壁際まで四つん這いで這うようにしていき、体育座りになったかと思うと膝を大きく外側に開き、見事なM字の体勢をみせた。

普段は完全に露出されることがないであろう、他者よりも圧倒的に筋肉量の少ない彼女の内太ももは、信じられないような柔らかみを持つ純白をしていた。



回数を重ねるごとに限界を迎え、壁際で待機する女子の数は次第に増えていった。

一部の運動部に所属するエリート女子達だけが石田先生のかけ声に反応することができた。彼女達がそこまで基礎トレーニングに力を入れてたのにも理由があった。

「よーし、お前たちはよくここまで続けられたなえらいぞ。じゃあ好きなやつを指名していいぞ。5分だ」

石田先生の基礎トレーニングに最後まで残った数名は、脱落者を指名してマッサージをしてもらえる権利を得れた。


クラス内での圧倒的な階級制度の線引でもあった。


壁際に座っている最下位に近い数名の女子はM字開脚を辞めることなく、アスリート女子と話をしている。

その中には峯岸もいた。




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