第21話 ■体育授業 準備運動とヨガ

今日は体育の授業の補助に入るように教頭から命じられた。


一年生の女子生徒の体育の時間らしい。


授業開始時間前の体育館の中では女子生徒達の元気な声が響いていた。


心なしかタイトな白地のTシャツには、わずかに下着の色が透け

男尊女卑法の施行によって復活を遂げたブルマからは美白を極めた肌を露出させ

それぞれの体のラインが強調されていた。

彼女たちの大半は我々男性教員を男とも思ってない者もいて、大半は新たな体操着を特に特別視する女子生徒は殆どいなかった。


体育を担当する石田先生は厳格な教師で有名だった。

初授業の彼女達は、石田先生によってブラジャーの着用を禁止された。

これはホックなどの金具が身体を傷つける恐れがあるとしてのことだったが真意はわからない。

「今から1分間あげるから外してきなさい!」

彼女たちはいっせいに更衣室へと走り出した。

更衣室内ではきっと、我先にとシャツを脱ぎブラを外し、またシャツを着るという更衣が高速で行われているのであろう。石田先生の時間指定は彼女たちに考える隙を与えさせない為の一つの手法だった。

下の下着に関しては、特に厳格な指定は無かったが汚れてもいいものを着用するように伝えていた。


授業は準備運動を兼ねたラジオ体操とヨガのポーズから始まった。


石田先生は特に何をすることもなく、体育委員が皆を整列させ、ラジオ体操の隊形になるよう指示をした。

等間隔にわかれた生徒たちは腕を振ったり、胸を反らしたり、腰を突き出したり、その場で跳ねたりしている様子を凝視していた。

女子生徒全員が一斉に胸を逸し、突起物の位置を布越しに示している姿や、腕を振りながら胸元を振り回している姿に圧倒され

特に自分が気に入ってる生徒が胸を大きく上下に揺らしながらジャンプしている光景は撮影しておきたかったほどだった。


ラジオ体操が終わると、体育委員が何やらポーズ名を発する。

「ダウンドッグ」

うつ伏せの形からつま先と手のひらでお尻を天高く押し上げ、犬が前足を踏ん張って頭を地面につけて伸びするようなポーズになると生徒たちのお尻が全て正面へと向いた。

僕と石田先生はそのようなポーズで生徒たちを停止させると一人ひとりのポーズや体制をじっくりと見回った。


「シンハーアーサナ!(ライオンのポーズ)」

体育委員の声と共に女子生徒たちはすぐさま床の上にひざまずき、右足首を左足首にのせて交差し、両足は横向きになっている。


鼻から深く息を吸う。同時に彼女たちは口を大きく開き、舌先を巻いてあごのほうへ伸ばしている、更に両目を大きく見開き。喉の奥からゆっくりと「ハー」という音を出している。


普段見れないような一人ひとりの表情を確認する。

健気で若く幼い彼女たちの誰にも知られたくないような表情をじっくりと凝視していく。

「もっと舌出せないか?」と聞けば

彼女たちは必死に舌を伸ばそうとする。


「ハッピーベイビー」

生徒たちは一斉に床に仰向けに寝転がり、右手で右足裏を掴み、左手で左足裏を掴むようにして膝を曲げながら股を広げ始めた。

年頃の子達は一生懸命足を広げている。中には下着越しに筋が浮かんでいるものもいたし、ブルマから下着がわずかにはみ出ている者もいた。

下着がはみ出ている生徒を見つけては石田は叱った。生徒は恥ずかしそうにブルマを直して下着を隠そうとしていた。

石田先生はこのポーズを好んで長時間させることもあったという。

生徒たちの間では集団でしている分に恥ずかしさは無かったが、一人でさせられると最も羞恥的なポーズとして認識されていた。



「じゃあ次はスクワットからだ!」

石田は近くにいた体育委員の尻を強くたたき叫んだ。

このあとは生徒たちの筋肉を限界にまで追い込む基礎筋力トレーニングが待っていた。


つづく



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