決着をつける
決着をつける(1)
あの爆破のあと村岡刑事は、その場を別な刑事に任せ、急いで署に戻り。宗方教授に、あの宗方教授の3Dのことを問いただした、あれはなんだと。
すると、宗方教授はいらだちを見せ、やくたたずの人工知能だとののしっていたが、すぐに冷静になり、妙なことを言いだした、本番はこれからだと。
どうやら、新たな人工知能が動き出し、何かを企んでいる様子だった。このあと、黙秘を続けている。
翌朝、村岡刑事が社長宅へ行き。信也たちに昨日の宗方教授の件を話し。社長は自宅待機し、あとは昨日メンバーで宗方教授の自宅へ向かった。
村岡刑事は車を走らせ、30分がたち。宗方教授宅に着くと、手分けして地下室を探し始めた。
3階建ての豪邸に、家族は妻のみ。しかし、あの火事のあと離婚をしていた。今は1人暮らしの55歳。
1時間が経過し、地下室が見つからず。一旦、みんな庭に集まると、Iが何かに気づき。
「あの物置って、怪しくないですか?」
外見は、畳1畳分の広さの普通の物置だが、まさかと思い、村岡刑事が先頭になって物置を開けると。ゴルフクラブ、椅子、段ボール、いらなくなった家電。
念のためにそれらを外に出すと、簀子が置いてあり、その下には段ボールが敷いてある。それをどけてみることに。
すると、取っ手が見つかり、鍵がかかっている。どうやら、ここが地下室の出入り口のようで。
村岡刑事は、鍵を探すため書斎に行き、机の中から鍵を見つけ、急いで戻り、鍵が開き。取っ手を引っ張ると階段が見え、村岡刑事が先に階段を下りて行った。
階段を下りると目の前に電灯のスイッチがあり、スイッチを入れると左側にドアが見え、カードキーを差し込むようになっている。
すると、ドアの鍵の外れる音が聞こえ、ドアをゆっくりと開けると部屋の明かりがつき、 部屋の中を見て驚いた。目の前には、100インチくらいの大型液晶モニターが2台と、32インチくらいの液晶モニターが10台ある。そして、大型液晶モニターには、宗方教授の3Dが映し出されていた。
「少々時間がかかったようですが、まさか、あなた1人ってことはないですよね!? 村岡刑事さん」
「私1人だが」
「そうですか、では、後ろにいる方々は」
「後ろ!?」
村岡刑事は、後ろを振り返ると、みんなこの部屋に来ている。村岡刑事は、信也に言っていた、こちらからが連絡を入れるまでは庭で待機と。
宗方教授の3Dは、Iがいることに気づき。
「さすがIさん、私と組む気はないかね?」
「まだ言っての!? 誰があんたなんかと組む訳ないでしょ!」
「小娘が、生意気な口をききやがって、本題と行きましょうか!?」
「本題!?」
「ここに映っているのが何かわかりますか?」
「東京都内の交差点!? まさか、そんなことをしたら」
「察しがいいですね、Iさん、この100ヶ所の信号機をでたらめに表示したら、どうなるかおわかりですか?」
村岡刑事が宗方教授の3Dを睨んだ。
「そんなことをしたら、大事故が起こるに決まっているだろう!?」
「村岡刑事、宗方教授をここに連れて来なさい、2時間だけ猶予やる。ここに連れて来たならこの計画は中止しよう。言っとくが、昨日のような失態はないからな。それに、地下鉄、空港、銀行、あらゆるネットワークを制御できる。村岡刑事、用意はいいですか? では、スタート」
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