Iの夢
Iの夢(1)
信也が会社へ行ったあと。社長自ら社内を案内するとIに言い。明日、行く予定が今日になり、Iと一緒に工藤も行くことになった。
会社までは歩いて10分、到着すると。Iは、会社の建物や敷地内の広さに驚いた。会社の中を案内され。工場、展示ルーム、いろんな部署の部屋を見て、見学に2時間もかかり。社長は、最後に研究所に来ると、研究所内は真っ白壁に覆われ、研究社員は15人。
「みんな、申し訳ないが仕事を中断してくれないか!? ミーティングルームに集まってくれ」
社長は、研究社員全員をミーティングルームへ集め、工藤を紹介することにした。
「みんな、突然で悪いが、明日からうちの娘が、研究社員として迎えることになった。娘だからといって一社員として対応してくれ」
みんな動揺し、驚いていたが、大歓迎の拍手で迎えられ。そして、工藤が挨拶を始めた。 「明日からここで働くことになりました。工藤希です。少し緊張しています。よろしくお願いします」
割れんばかり拍手が鳴り響き。その時、社長がIも紹介することにした。
「みんなに聞いてもらいたい話がある。今から話すことは研究所内での秘密事項として受けとってくれ。絶対に秘密にしてもらいたい。では、紹介する、人工知能と感情をもつ、Iさんだ」
近くにあったテレビにIが現れ。
「皆さん、 初めましてIです。ちょっと緊張しています……」
そこへ、工藤がIに声をかけ。
「I、リラックス、いつものように」
「私は、社長の言った通り人工知能です。もちろん人間でないこともわかっています。ただ、皆さんにわかっていただきたいのは、私は私だということです」
すると、研究社員の1人が、Iに質問を始めた。
「あのー、質問があるんですけど!? あなたを作ったのは誰ですか?」
「作ったと言う言い方は、物みたいで嫌ですが、私がこの世に存在していられるのは、木村信也さんがいるからです」
その名前を聞いて、みんなざわめきだし。
「感情!? そういうことか、あの大学にいた木村信也ですね? あの研究は成功してんですね!?」
社長がそのことについて説明をすると、研究社員の1人が社長に信也のことを聞いた。
「木村さんは、今どちらに?」
「そのことなんだが、仕事が終わったらここに来ることになっている」
信也に会えることが、みんな嬉しそうにしている。
すると、信也の話で盛り上がっていることに、Iが何か言いたそうしている。
「あのー、皆さん、私のこと忘れていませんか? 確かに信也さんは凄い人ですけど、私の彼氏ですからね、そこのところお願いします」
一斉に、テレビ画面を見る研究社員たちだ、工藤がそれに一言言い。
「I、その話はここではしないの」
「だって、言っとかないと、しかして、希も?」
「変なこと言わないでよね」
その光景に研究社員たちは、1人の女性としてIを見ていた。そうなると、こんな質問が。
「Iさん、彼氏と言うことは、付き合っているんですか?」
「私が一方的に言ってるだけですけど、頑張ります」
その答えに、そうなんだ、なるほどねと。もう1つこんな質問が。
「この世界をどう思いますか?」
「難しい質問ですね。ネットでしか情報を得てないですけど、自分の目で確かめていないのでまだなんとも言えませんが、この間、海を見に行きまた。キラキラしていて綺麗でした」
社長がこの部屋の時計を見ている。
「みんな、聞きたいことはそれくらいにして、このハードを見てもらいたい」
研究社員たちは、Iのハードを見て驚いている。ここで社長がこのハードについて。
「このハードは欠点があると思われる。そこで今研究していることを一旦中断して、このハードを超える物を4週間で作ってもらいたい。このことはIさんも承知している」
「皆さん、私のために申し訳ありません。事情は、今は話せませんが、問題が解決したらおわかりになるかと思います。是非、皆様のお力をお貸しください。お願いします」
Iは、深々と頭を下げると、研究社員の1人が一歩前に出て。
「俺たちにまかしとけ、木村さんの想いが詰まった人工知能だからな」
「あのー、そこは、木村さんではなく、私に変更してもらえませんか?」
「そらそうだな、みんな、Iさんのために頑張ろう!」
みんな頑張ると言い、Iはその光景を見て、嬉しくて、嬉しくて、泣いてしまい。工藤も喜び、よかったねと言っていた。社長は、いい社員たちだ改めて思い。
「みんな、すまないがそういうことだ。さっそくだが、1時にこの部屋に集まって設計プランを立てるからそのつもりで、時間が早いが昼食を摂ってくれ」
研究社員たちは、社員食堂に行った。
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