第7話
マイケルズの後を追って、2人は倉庫のような建物の内部に入り、その裏の通路を進んだ。
白い外壁で、天井にはチカチカと点滅する蛍光灯。
クラウディは道中、イブ、と呼ばれる兵器? について考えていた。
(エターナルブレイカー…… 俺の予想じゃ、エターナルブレイカーことイブは巨大ロボで、地下に降りた先にそいつがいる。 巨大ロボはエヴ○的なアレで、ア○カ的なアレがこの先出てきて……)
「くはっ、ヒロイン登場かよっ、萌えるぜ!」
自分の体を抱きしめ、1人興奮するクラウディ。
はっきり言って、キモい。
マイケルズが扉を開ける。
サニーがクラウディの方を見やり、こう言った。
「……俺の予想だと、このまま地下に降りて、その先に綾波○イがいるハズだ」
「……」
無言で親指を立てるクラウディ。
サニーと女の趣味が被らず、少し安堵していると、開かれた扉から光が漏れる。
クラウディが目を細め、小声で漏らす。
「アレッ、地下じゃないのか?」
「この倉庫を突っ切った方が早いんです」
事もなげにそんなことを言うと、マイケルズはそのまま真っ直ぐある場所へと向かった。
2人の期待を残酷なまでに裏切り、やって来たのは軍人が利用する食堂。
グウ、と腹の虫が鳴り、そういえば腹減ったな、とクラウディが呟く。
サニーもそれに応じる。
「マイケルズのやつ、先に腹ごしらえする気か」
「だったらこの脚立とかの荷物、一旦置いてくりゃ良かったよな」
食堂は先に食券を購入し、オボンを取って調理場で渡すシステムになっている。
2人が食券を購入する機械に並ぼうとすると、またしてもマイケルズは予想外の方へと歩き始める。
後へと続くと、妙な装置の前へとやって来た。
マイケルズが口を開く。
「これが、エターナルブレイカーの入ったガチャガチャです」
「ガチャガチャ?」
ガチャガチャとは、よくスーパーの横などに陳列されている、景品の入ったカプセルが入れられた四角いケースで、1回200円から500円。
付随しているレバーを回すと、ランダムで一つ、その景品が出てくる。
ちなみに最近のガチャガチャの景品のクオリティは高く、全五種類+シークレットがあったりと、集めたくなってしまう工夫も施されている。
マイケルズがガチャガチャのケースに手を置いて、説明を始める。
「こいつも1回500円。 さあ、チャレンジしてみて下さい」
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