第15話
サタン君が指を鳴らせば王達は転移した
俺は勿論扉から行きますよ、はい
「ど、どうなってる!?」
「センさんこの方達は…?」
転移した先は、街の人々が集まる中心
「ん?九尾のフリしてたやつらだおっお
因みに隣にいるのは姫の素顔だおっお」
俺の声でザワメキが強くなる
「千兄!!」
とてててと走ってくるエレン
何か随分なつかれたなぁ
「えりぇん!」
紅が呼ぶとキョロキョロして紅を探す
「あっ!紅その面はずそうな」
そういえば、見えないようにしてたの忘れてました
「あっ!紅!」
「ひゃー!えりぇん!」
此方も随分仲良くなったようで
「せーんー!」
呼ばれて気づく周りの視線
お面つけててよかった、まだまし
「抗う事をやめた奴等に問おう。
お前達はこれからどうしたい?」
答え次第でやることかわるんだよなぁ
戯れてる子供達は、とりあえず結界はって
遊んでますよ
何か泥団子作ってますなぁ
「どうするって言ったってなぁ」
「コイツらに何ができんだよ」
街の人は、そんなことを言っていた
「私はっ、もう諦めたくないですっ!
前のような街になりたいですっ!
この偽物の王族にやりたい放題されて
大切なものを奪われるなんて嫌ですっ!
皆さんは、どうしたいんですかっ!
これが、やり直せるチャンスだとっ…!
思わないんですか!?」
ルキさんは、泣きそうになりながら訴える
すると、タイチがルキさんに駆け寄り
「街の人達は、大人も子供も
楽な方に逃げてるだけじゃないかっ!
抵抗した人達は、そんなお前達を守りたくて戦って死んだのに
お前達は、何も思わないのかよっ…!
その人達の死を無駄にすんのかよっ!!」
タイチは泣きながら街の人を睨む
「そんなこと言われてもな
俺達にも家族がある
家族が無事ならそれでいいじゃないか」
「そうだ!抵抗して家族もろとも死んだじゃないか!!」
「大事な奴がいつ殺されるかビクビクして
これからも生きていくのかよ!
殺される前に餓死が先なのがわからないのかよっ!
このままじゃこの街に未来なんてないんだぞ!
お前達が大事だという奴らの未来を考えてるのかよっ!!
お前達は、今自分が生きているからそれでいいと
逃げてるだけじゃないかっ!!
情けないと思わないのかよっ!!」
「たいしゃん、なかにゃいで?
これくれにゃいのハンカチ貸してあげりゅ
あっ!えと、この飴さんもあげりゅからなかにゃいで?」
よしよしと背伸びしてタイチの頭を撫でる紅
「おじしゃんたち!
たいしゃんなかしちゃ、め!!
くれにゃいは、わかりゅもん!
たいしゃん、間違った事いってにゃい!!
おじしゃんたち負け犬?ってやちゅ!
がおーってくわれちゃうじょっ!」
(「・ω・)「ガオー
このポーズして怒るけど可愛いだけだぞ、紅
紅の負け犬発言で紅を批判する奴がでた
お兄ちゃん怒っちゃうぞ☆
「お前らさー、子供に図星つかれたからって
わーわー喚くなよ
家族ぐらい自分の手で守れねぇのかよ
お前ら、努力とかもしてねぇのに吠えるな喚くな」
俺が嘲笑えば標的が紅から俺にかわる
「俺達の何を知ってるんだ!!」
「余所者に俺達の気持ちがわかる訳ないだろ!?」
「うるっせぇ!!余所者の俺達はお前らより地獄見たけど?
逃げることも出来ずひたすら性奴隷にされ
労働させられ、死んだ奴等の数もわからない
セン兄ちゃんが居なかったら俺もコイツらもそのまま死んでたんだ
今、生きてるだけなんだよ、お前達も
これから、なにもしてなくてもコイツらの機嫌次第で死ぬんだよ
言うこと守ってれば大切な人が守れると思ったら大間違いなんだよっ!!!」
ポロポロ涙を流し叫ぶエレン
その時の事を思い出してるのか震えている
「エレンも紅もおいで?ほら、泣くな」
二人を抱き上げ慰める
皆自分が名付けた子供達をなぐさめていた
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