第2話
「はぁ、もうやだ、帰りたい」
視線が刺さりまくるんだけど
クラスを見渡していると
皆誰かと一緒に話してるのに1人だけポツンと居る事に気付いた
まぁ、マオ君の左隣なんだけどね
キーンコンゴーン
「お前ら、次はグラウンド来いよー」
ギル先生はそう言って転移した
グラウンドなら、此処から飛び降りれば早いな
俺はそう思い窓から飛び降りた
悲鳴とかシラナイ
俺がおりれば、皆降りてきた
「ひゃー!にーにー!ふわって!ふわってなった!
たのちかったっ!」
紅はご満悦らしい
グラウンドにある木陰に皆で座っているとぞろぞろと生徒が来る
するとギル先生と女の先生が来た。
まぁ、俺達は木陰にいるまんまなんだけどさ
「そこの生徒!!早くこちらへ来なさい!!!」
その女と目があったと思ったら突然怒鳴られた
あー、良かった。紅に結界貼っといて
「あー、ツンコ先生
彼奴らはいいんですよ
あそこに居ても聞いてるんで」
俺達のギルドランクなども知っているギル先生は
女の先生を鬱陶しそうに見ていった
納得いかない顔をしていたが、ギル先生は勝手に始めた
「お前ら、使い魔召喚においてしちゃいけないこと、なんなのかわかるかー?ほら、千言ってみろ」
わざわざ遠い所にいる俺にふらなくても、、、
「複数の血を垂らした召喚をすると
本来その者達に呼ばれるはずだった使い魔が
無理矢理合成され、キメラとなって出てくる
複数召喚されたキメラを鎮める為
死神が出てきて命を取られます。
因みに、キメラは一国を滅ぼすほどの強さです」
まぁ、俺は勝てるけど、やりませんよ?そんなこと。だって自業自得じゃないか
「そういう事だ!
やった者を助ける事はしないからな!
複数召喚は、犯罪だからな」
すると
「遅れてすみません!!」
やたらイケメンな男と取り巻きの様な女が走ってきた
「お前ら、早く並べ
それじゃあ、5人か、6人グループ作って召喚しはじめろよー」
ギル先生はそう言って座って俺があげた飴をなめてた
「あー、あと1人足らない。ちょっと連れてくる」
俺は紅をビル君に渡して
1人でポツンといる男の子の元へ歩いた
「ねぇ、君。相手決まってないなら俺らとやらね?」
俺がそう声をかけるとびっくりした顔をして
「で、でも、僕といると君も虐められるよ」
そう言って下を向く男の子を見てやっぱりと思った。
目が…見た事がある目をしてた。虐げられた者の目。
「大丈夫、俺これでも強いし。
だから、一緒にやろーぜ。名前は?」
「え、えっと、クリア・ミン!神崎君ありがとう」
「ミンな、俺は千でいーぞ
神崎だとみんな神崎だからな!」
俺はミンの手を引いて皆の元へ戻った
「ただいまー!連れてきた!クリア・ミンな」
俺が皆に言うと皆少しじーっと見たかと思うと
大丈夫だとわかったのか顔が緩んだ
「えと、クリア・ミンです
よろしくお願いしましゅっ!いたっ」
ミンは焦りすぎて舌噛んでた
「さーて、ミンからやれよ」
俺がそう言うとオズオズと魔法陣のところへ向かった
「ねぇ、サタン君。俺達召喚どうするの?」
「んー、俺達召喚出来ないしー
千だけやってみたら?」
そう言われ悩んでいると
パァッと魔法陣が光り出てきたのはミニドラゴンだった
何やら話したかと思うと、ドラゴンを抱っこしてこちらへきた
「あれ?それ虹龍の子供じゃん」
マオがドラゴンをじーっと見て言った
「えぇ!?そうなんですか!?
僕レッドドラゴンって聞いたんですけど!?」
「まぁ、確かに似てるけど
確か虹龍って一頭しかいねぇんだよなぁ
それで浴びた魔力によって色を変えられるんだよ
こんな具合に」
俺はそう言って水の球を虹龍へ投げた
すると虹龍の体がどんどん青くなり
ウォータードラゴンそっくりになった
「わわわわっ
え!?僕の所なんかで良かったんですか!?」
ミンは慌てて虹龍に聞いていたが虹龍は、お前がいいと擦り寄っていた
「あー、やろっかなー」
俺が立ち上がり魔法陣へ向かおうとすると
ドゴンッ
一箇所の魔法陣が爆発してキメラがいた
「ミン、紅の側に行って。そこ一番安全だから」
俺がそう言うとミンは虹龍を抱いて紅のところへ行った
俺が立って魔法陣の場所を見ているといつの間にか
サタン君達が横に立ってた
「彼奴何苦戦してんだ?」
ビル君ちょっと怒っているみたい
そうだよね、死神も部下だもんね
「あー!さっきの遅れてきた奴が邪魔してるみたーい!
あれ、エクスカリバーのレプリカの癖に中々良く出来てるなぁ」
サタン君に言われよく見ると
確かにさっきいたイケメンが、殺させないっ!とか言って戦ってた
死神はキメラを抑えるために力を大半使ってるからやっぱり死神が不利だなぁ
「ん?というか何でレプリカって知ってんの?」
「え?だって本物これだもん」
サタン君がボックスから出したのは
イケメン君が持っていた物に似ているが、帯びている魔力の大きさが違った
「え!?何で持ってんの?」
「んー、何か刺さってたから貰ったんだよねー」
するとずっと黙っていたマオが
「あっ!思い出した!
昔サタンさんがエクスカリバー持って帰っちゃったから
俺似た物適当に探して刺してきたんですよ
多分アレがそうだと思う!」
何かさ…取り敢えずお前らは何してるんだね
「んー、死神が負けそうだから加勢しにいこっかなー
死神の真似して鎌使おうかな」
鎌を作り出し俺が歩いて行くと、サタン君とビル君がついてきた
マオは紅達の側にいてくれてるみたい
ドガァン
俺は死神にエクスカリバー(仮)を刺そうとするイケメン君目掛けて飛び蹴りした
その間にサタン君達が死神を回復させてた
死神すっごい謝ってたよ、うん
そりゃあ上司が2人もいればそうなるよねー
カキィンッ
なんて考え事をしてたらイケメン君が切り掛かってきた
「何で邪魔するんだ!!」
「いや、邪魔してんのお前な?」
「僕は勇者なんだ!!皆を守るんだ!!死神には殺させない!!」
わぁ、この子勇者だったんだー
その割には弱くない?剣筋とか丸見えだけど
「お前弱い癖にうざい」
俺はもう一度勇者を蹴り飛ばすと、取り巻きがギャンギャン騒ぎ始めた
「ねー、まだ?」
取り巻きからの魔法を跳ね返しながら聞くと
「あといっぷーん」
そう言われたのであと1分遊ぼうかな
「''ウォータープリズン''」
勇者と取り巻き達を囲う檻の完成
因みに俺が解除しない限り出られないし
魔法も攻撃も全て跳ね返る
その癖回復魔法は使えなかったりするんだよねぇ
俺が死神の方を見ると丁度複数召喚をした奴らの魂を取ったらしい
勇者?膝ついてなんか泣いてた
やるなって言われてるのにやるからこうなるんだ
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