第11話 宇宙人に会いがちな人

 娘のピアノの先生のお友達に、大のビートルズファンで、コピーバンドを作り、ジョン・レノンのパートを担当している方がいらっしゃいました。たたずまいも、ジョン・レノンそっくり。そのレノンさん(仮名)、2回くらいUFOを見たことがあるとおっしゃっていました。光るものが不自然な動きをしていたそうです。ついでにレノンさんのバンドのドラムスの方(まったくリンゴ・スターには似ていない、いかつい人)が、宇宙人に誘拐されたためにバンドの練習に遅刻したことが何度かあるんですって。また、そんなウソを……と思ったのですがレノンさんが真面目に受け取っていたのが意外でした。もしかして本当なのかも?


 更に、レノンさん、寝ている時に自分の体がスーッと宇宙まで浮かんで行ったことがあるそうです。幽体離脱? ちなみにレノンさん、幽霊も見たことがある人です。独特の感性を持っていて、素直で、決してうそをつくような人ではありません。


 ネタが少なすぎてエッセイは書けないと1年ぐらい思っていたら、現れました! UFOを見た人が!


 その方とは最近仲良くなって、いろんな話をするようになりました。ヘルパーの仕事をしていらっしゃる、おそらく60代のS子さんです。


 ずいぶん昔、家の窓から外を見ると、「はげ山」の上に、光るお盆のような赤い物体がいたのだそうです。娘さんも一緒で、写真を撮ろうと言って目を離したら消えていました。娘さんはその日だけでなく、2回も見たそうです。


 しかし、S子さんはそれ以前にもっとすごいのを見ていたのです。


 前に住んでいた家の大家さんに、家賃を払いに行った時のことでした。大家さんの家の玄関の戸を開けて話していると、ずっと離れたところの地面の上に、直径はおそらく6畳間くらい、高さは電信柱くらいの大きな赤い物体があったのだそうです。そんなに田舎ではないのですが、畑や田んぼも見える、のどかなところです。S子さんは驚いて


「大家さん見て!」


 と言って目を離し、また見た時にはもう消えていました。


 実は、カクヨムの作家さんにもいらっしゃるのですよ。


 お名前は華美月ハナミヅキさん。彼女が「星から来た少年マート」という、宇宙人のイケメン少年が宇宙船にしがみついて地球にやってくるというかわいらしいお話を書かれた時のことです。


 連載が始まったころ、本当に神奈川県に火球が飛んできたというニュースをテレビで見たので、


「華美月さん、持ってる~!」


 と応援コメントを書いたんです。 


 そうしたら、「星から来た少年マート」の連載が終わったころ、華美月さんが本当に光る物体を目撃してしまったのです。


 華美月さん、本当に持ってる~!


 そのことを思い出し、このエッセイを書くために近況ノートで詳しいことを尋ねてみると、なんと、目撃したのは1回だけではなかったのです!


 1回目は三重県鳥羽市、2回目は千葉県南房総。どちらもホテルの露天風呂からで、夜の11時半ごろだったそうです。最初は星かなと思ったけれど、オレンジ色の物体が円を描くようにしばらく動いていたそうです。


 華美月さん、このお話を書くために宇宙人に関して調べまくったそうで、マートを書いてから、宇宙人を身近に思えるようになったからかもしれないとおっしゃっています。もしかして、あれですね。妊娠すると、「最近妊婦さんが多いわ」って思ってしまうやつ( *´艸`)……あ、ちょっと違うか。


 私は、宇宙人が華美月さんを理解がある人と認識して、安心して姿を現しはじめたと思いたいですね。


 実は華美月さん、最近も横浜市のご自宅から光るものを見ていらっしゃいます。3回目!


 夜中2時ごろオレンジ色ではなく金色の物体がチカチカと光を放ちながら上下左右に細かく動いていたそうです。もしかしたら衛星? とおっしゃっています。


 人工衛星といえば、「#きぼうを見よう」というJAXAのページを見ると、肉眼で見える時刻や方角が分かることを最近知りました。指示通りに夜空を見ると、本当に光るものが見えましたよ。でも、あっという間にいなくなってしまいました。地球が時速1700㎞で自転してるのだから仕方ないですよね。私たち、よく振り落とされないものです! いや、そっちじゃなかった、良かったらご覧になってみてくださいね。夜空を見上げていたら、イケメン宇宙人が現れるかもしれませんよ。


 ちなみに私、ピンクレディーの「UFO」の踊りは完コピしていてハモれます。ミー担当です。

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