何となく文学

ネコが死んでいく様子をただ傍観している日常。でもネコが死んでいる姿はよくある姿じゃない。鳥一羽でも死んでいる姿を見るととても驚く。魚だって、道端に転がっていたらゾッとする。ありんこだって踏みつけられていたら、あまりいい気持ちはしない。そして死んでいたのはネコ。可愛いネコがどんどん腐敗していく。ネコを可愛がる曲を聴きながら、コーヒーを飲みながら、死んだネコを置き去りにして、著者の日常が過ぎていく。でも著者の日常だって本当の日常と言えるのだろうか。そんな二つの不安定な「日常」が相まって読ませられる

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