3-4 北のアジト

私は、地図を片手に駅へ急いだ。

北行きの電車は数が限られていたからだ。

「駆け込み乗車は非常に危険ですのでおやめください」

というアナウンスを聞きながら、駆け込み乗車をして、ギリギリ間に合った。車内は閑散としており、アナウンスと電車の音しか聞こえなかった。窓の外は、少しずつ景色を変えていった。目的地に着くと、そこは100年ほどだった今でも戦争のあとがあちこちに残っていた。私は、探索を始めるが、持参したセンサーにはなんの反応も示さない。もっと奥へ進むとセンサーが震えだした。私は、すぐ確認する。360度全方向からロボットの反応があった。

罠か!?すぐ戦闘体制に入ると、ぞろぞろと旧型のロボットが現れた。

「お前らの幹部は、どこにいるんだ?」

ロボットたちは俺の声に返事はしなかったが、一気に襲いかかってきた。

俺を襲うように命令されているのか。それとも、ただ攻撃してきているだけなのかは、わからないが、倒すしかないだろう。

襲いかかってくる。ロボットに対し頭だけを的確に狙い、素手で頭だけを飛ばしていく。同じ作業を繰り返していると、数が減っていく。そして、すべてのロボットが動かなくなった。

なにかないのか?

ロボットを調べていると、ある事に気が付いた。

こいつら、記憶装置がないぞ。完全に量産されていただけのようだな。あとはもう反応がないし、ここにはいないようだな。それにしてもこの数一体どこから出てきやがったんだ?出てきた方向を全部調べるか…

━━調べていると、一つの施設につながっていた。

なんだこれ?全部ロボットだな。

そこには、ロボットが数え切れないほど量産されていた。

これは、もしかしたら奴らの生産工場かなにかか?

奥へ進むと、どこからか声が聞こえてきた。

「思ったより来るのが、早かったな。」

「私が来る事を知っていたみたいな言い方だな。」

「知っていたとも、君たちの事は監視とまではいかないが、情報を送ってもらってたからな。」

「いったい、誰が情報を送っていたんだ?」

「それを君に教える必要は無いな。しかし、ここまで順調に進むとは、思っていなかったけれど、すべて計画通りだね。」

「もしや、博士になにかしたのか?」

「博士?ああ、あいつか。あいつにはなにもしていないよ。それにそんな事を気にする必要はないだろう、ここで死ぬんだから。」

奥から、ロボットが出てくる。

今までの敵より明らかに大きさが違う。

「驚いただろう。君の情報をもとに作ったんだ!!名前は「P-100ワンダブルオー」君のその弱い体はこいつの攻撃を、一発でもくらえば終わりさ!!アハハハ!!健闘を祈るよ!」

P-100が動き出し、殴ってくる。

スピードが遅いな。こんなの簡単に避けられる。

軽く避けるが、拳を振る風圧で壁までとばされる。

なんだ、こいつ。拳だけでなく風圧もすごいぞ。面白いやつだな。

「transformation handgunmode」

「遠くから攻撃すれば、こいつの攻撃は届かないだろ。」

片手銃で顔を狙い続ける。

よし、この調子でいけば十分倒せるな。

P-100が正拳突きの動きをすると、風圧がトルイドまで届いてくる。それを間一髪で避けると距離を詰め、頭の高さまでジャンプ

「transformation 対物ライフル!!」

頭にエイムし、はなつ!!

P-100は爆発と共に姿を消した。

姿が消えた!?どうなってるんだ。

警報が鳴り響く、

《一分後にこの施設は自爆します。作業員は直ちに逃げてください。繰り返します。一分後にこの施設は自爆します。作業員は直ちに逃げてください。》

自爆だと、まだ探索したりないってのに…

トルイドは走り出した。出口が見え始めると、後ろの方から爆発音が鳴り響く、後ろから炎が追いかけてきていた。

やばい、やばい、やばい、急げ。巻き込まれる!!

出口を出ると右に曲がり岩の裏へ隠れる。

今出てきた出口から炎がとびだし、あたり一面は焼け野原と化した。

この様子じゃ、電車はもう来ないだろうな。早くここから離れるか。警察の厄介になるのは面倒だしな。ここには幹部はいなかったな。ここから近いのは東のほうか。

トルイドは、東を目指して歩き出した。

近いと言っても、歩いて一日はかかるな。なにかいいてはないか…ん?この指輪使えるんじゃないか?たしか博士は、『必要なのはimaginationだ』と言っていたはず、もしかしたら乗り物にもなるかもしれない。

「transformation Motorcycle」

すると、指輪はバイクへと姿を変えた。

バイクは小学生がギリギリ乗れるサイズの大きさだった。

「成功したけど小さくて乗れないよ!!」

しかたない、歩いていくしかないか。

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