Enemy3
3-1 情報収集
私は今、体が溶けそうになりながら、資料館へと向かっている。なぜ私が資料館へと思った人もいるかもしれない。それは、100年前に起きた「第一次ロボット戦線」の情報を得るためだ。100年前のロボットを調べれば何かしら得な情報があるだろう。
資料館の中に入ると、
「とても、すずすぃーーー!!、あっすみません。」
館長に怒られてしまった。凄い睨んでくる。ヘビがカエルをにらみつけるように全く目を話さないんだけど…
気にしてちゃ埒が明かないので、パッパと資料を探す。
「ロボット…ロボット…」
「君、ロボットの資料を探しているのかい?これだよ。」
「ありがとうございます。」
なんだろう。この人どこかで見たことあるようなないような、凄くイケメンだ。もしかして、テレビに出てたのかな?
彼は、困った顔をした。
「なんだい?なにかついてるかい?」
「いや、どこかで見たことあるような顔だなと思いまして。」
「僕と?あったこと無いと思うけどな。じゃあね、僕こう見えて忙しいから。」
彼は本を渡すとどこかへ行ってしまった。
空いてる席に座り、ゆっくりと本を読んでみた。
「今とは、全く違う作りなんだな。見た目もthe Machineだし。」
すべて読んだが、ロボットの幹部に関する事は一切載ってはいなかった。疑問に思ったが、まあ秘密事項なのだろうと自己解決した。
「にしても、この資料と今の風景を見比べると全く違う世界なんじゃないかと思わされるな。」
呟いていると。
「そこの、若いの。興味あるのか?」
運動用の動きやすそうな上下セットの服を着ていて、髭をはやしたおじいちゃんが、声を掛けてきた。
「はい、今ちょっと調べてるんですよ。」
「わしはここに何十年も通い続けたから、大体の事は知っているぞ。なんでも聞いておくれ。」
「それじゃあ、お言葉に甘えて。戦争に終止符をうった博士の事ってわかりますか?それと、ロボットの幹部も教えて頂けませんでしょうか。」
「博士のことはどの文献にもあまり載っていなかったが、とてつもない美人だったと伝えられているよ。ロボットの幹部?そんなものはいなかったと思うが…」
やはり、秘密事項なのかもしれない。権力をもつ少数しか知らないのだろう。
「ありがとうございました。私はこれで失礼します。」
今日、ここに来ただけでもいろんな情報を集める事が出来た。あとは、奴らが本拠地にしていた場所にでも向かってみるか。日付が変わるまで時間はある。
新幹線に乗り5時間、鉱山地帯に着いた。
ここが、奴らの本拠地だった場所か。いろんなところにロボットの破片が落ちているな。見たところ、どれも旧式のようだな。
「ん?このマークどこかで見たような…」
ポケットから昨日拾ったバッジを取り出し、見比べると
「全く同じではないが、何処か面影があるな。何かに使うかもしれないし、奴らに関係のあるものかもしれない。」
他の場所も周ったがこれと言って取り上げるようなものは無かった。
新幹線に乗りそのまま、帰宅した。
その夜、変な夢を見た。
戦時中
「ニア、弟を頼んだわよ!安全な場所に早く避難して」
どちらの顔もボヤけていて、わからないが弟とは私のことだろうか。
必死に兄の手を握り、兄の後ろをついていく夢だ。
そこで、私は目が覚める。
なんでこんな夢を見たんだろうか。戦争の資料を読みすぎたのかもしれないな。
再び眠りについた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます