第10話 after 青少年健全育成について学ぶ
深夜2時になってから、俺は布団に入った。ちゃんと乾いていたから、布団を洗うスキルは身につけることができた。よかったな、そう思って、鼻で笑った。
百合香ちゃんは、静かに帰った。それはそれは静かに。しきりに鳴いていたひな鳥が、生気を失ったように。
泣き虫のくせに、無慈悲な言葉には無反応だった。同様に、無慈悲な言葉を呟いた俺も、涙の一滴も生まれなかった。
二人とも、諦めたのだ。
今は、とても眠い。
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