第482話 後輩のお勉強会#1


「ふふん、ふーふーん」


 今日は先輩が買ってくれたゲーム機で遊、じゃなくて他作品に触れて勉強会を行う日だ。


 さて、今日行っていくのはー、こちら! 


 『終末に咲く一輪の百合』です!


 このタイトルは公務員の友達に勧められたゲームで、可愛らしい少女が主人公とは裏腹死にゲーとなっている、なんとも面白そうな作品なのである。では、早速やってくぞー!


「おぉー」


 ゲームにログインすると、一瞬でその世界に引き込まれた。なんというかディストピアで雨が降っており、この世界にはあまり生命が残っていないことが感じられた。もの寂しいBGMもそれをそこはかとなく演出している。


 私自身は記憶を失った肌の白い小さな女の子になり、記憶を取り戻すため、この世界に何が起きたのかを探るため冒険をする。


 ただ、幼い少女が主人公だと戦闘ができないのではないか? そう思った貴方、安心してください!


 なんと、少女の元には一人の兵士が訪れました。その兵士は少女とは対照的に記憶は保持しているのですが、身体を失っておりました。その兵士もまた、この世界の謎を解き明かし再び肉体を手に入れることを望んでいます。


 その二人がタッグを組み、この荒れ果てた世界を突き進んでいく、そんな物語、でした。


「ふぃー全クリっ!」


 思ったよりも時間がかかりましたね。戦闘は対象年齢が低めなのかそこまで難しくはなかったですが、探索に少々時間がかかりましたね。


 ただ、ボスを倒すたびに新たな能力を獲得し、それによって行動できる範囲が徐々に増えていくのはとても面白かったです。


 一見、プレイヤーは自由に行動できるように見せて、綺麗に舗装されたストーリーをなぞって行くだけなのですが、それを全く感じさせないアクションの爽快さとグラフィックの良さ、そして主人公の可愛さと儚さ。かなりが良い塩梅で調整されている。


 流石、友達のオススメ。


 死にゲーと言うそのシステム上、ガッツリファンタジーにして主人公を不死の存在にするか、はたまたリアルに寄せるとしても戦国時代のような死が身近なものとされている時代背景になっているものが多い中、これは新たな試みだと思われる。


 骨組みを変えずに、見せ方を変え、スパイスとしてオリジナリティを加えることによって良い作品になるのですね。これは勉強になりました。


 それにしても彼は死にゲーでもないのに死にまくっているんですから、不思議ですね。もしかしたら死にゲーも好きだったりして。


 次は思い切ってファンタジー寄りの作品でも楽しみましょうかね? まだまだ作品はたくさんあるので頑張って消化しないと。









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秘技、企画発動!

あれ、でも1話で終わってしまった。

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