第458話 先輩の離席
「せ、せ、せ、先輩! こ、これは不味いですよ! 遂に彼が天狐を仲間にしちゃいました! これで三妖の内二体が彼の配下……の配下になっちゃいました!」
おいおい、またメガネくんに従わせたのか。これの本当の真意は分からないが、本当に面白い事をするな全く。
「しかもそれに加えて土蜘蛛もいます! 最強の二体と最強になり得る土蜘蛛ってもう何処のチート野郎ですか、もう!」
いやいや、彼が唯のチート野郎ということは分かりきっていたことだろう? そんなことよりも大事なことがある。
「その三妖を従えたら結局どうなるんだ? 今二体目を従えて何が変わるんだ?」
「んーそうですねー。ぶっちゃけかなり大変なことになりますよ? 大天狗の圧倒的なまでの力と、天狐の妖術が組み合わさるだけでも大変恐ろしいのに、それに加えて彼らの配下も実質使える様なものですからね。数の暴力なんて騒ぎじゃないです」
「つまり、三妖を従えるということは妖の隔世を統べるということと同義、ということなのか?」
「はい。過言ではないでしょう」
そう言われると確かに凄いな。それに加えて三妖に対抗する存在の土蜘蛛がいるんだろ? ……控えめに言って最強だな。
「あ、そう言えば石碑の方はどうなったんだ? 仕事が入って確認できていなかったんだが」
「あーそうでしたね。あの石碑からは鎌鼬が出現しましたね。土蜘蛛や三妖に比べると流石に劣りますが、普通に使える良い妖ですね」
そうか鎌鼬が出たか。確かに凶悪な妖怪として認識しているが、大天狗や天狐と並ぶにはちょっと荷が重いな。ん、ちょっと待て。
「おい、あの石碑とはどういう意味だ? まるであれ以外の石碑があるみたいじゃないか」
「あーそっか先輩完全に離席して何も見てないですもんね。鎌鼬を捕まえてその後天狐と対峙する前に、土蜘蛛と大天狗にこの世界の石碑を残らず破壊するよう命じたんです」
「は?」
「そしてその二人がいなくなった瞬間に彼を狙って返り討ちにされたのが天狐ですから、今からはガチャガチャ連続開封タイムですね!」
「そ、そうか……」
私が離席したタイミングでワチャワチャと色々発生しすぎだろ。というか、彼が発生させているのか。もしかして私の監視を承知の上で見てない所で色々とやっているのか?
いや、どうせ報告されるのだからそれはないとしても、そう思ってしまうくらいには大事件が起き続けてるぞ?
あ、というかこれは彼がログインしてからずっとなのか。だから、私が離席しようがしまいが、彼は事件を起こし続けるのだろうな。
え、じゃあもう私は帰ろうかな?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
う、運営編は不定期ってことにしてましたもんね!
頑張って気が向いたら地道に書いていきます!
よろしくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます