第457話 石の碑


「げ、先輩! 妖の隔世で彼のことを知ってるプレイヤーが現れましたよ!」


 本日の彼女の第一声はとても衝撃的なものだった。


「な、なにっ!? それは本当か! 彼が魔王だという事がとうとうバレてしまったのか!?」


 彼が魔王バレする、それは私たちが最も避けなければならない事態だ。もしそれが露呈してしまえば、運営が特定のプレイヤーを贔屓したと受け取られてしまい、批判が殺到してしまうだろう。


 実際には違くてもそう受け取られるだけで、人は牙を向けてくるものだからな。


 それに、彼が自力で積み上げてきた強さとそれによる功績も、我々から贔屓されてきた結果だと思われてしまう。それは彼に対しても申し訳が立たなくなる。


 これは非常に不味い事態に……


「え、違いますすよ?」


「へ?」


「いや、彼を頂上決定戦で優勝したプレイヤー、『ライト』であることを知っていたプレイヤーがいたんですよ!」


「は、はぁ……」


「しかもですよ、そのプレイヤーも結構強くてかなりのプレイヤーと妖を従えてたんです! 妖は誰でも従えられますが、人を従えるのはそうは行きませんから、カリスマ性があったのでしょうね!」


「で、そのカリスマ性のあったプレイヤーはどうなったんだ?」


「え、彼が一瞬にして殲滅しちゃいましたよ。あ、正確には彼じゃなくてその配下の配下である土蜘蛛と大天狗の二人がメインにボコボコにしてましたね」


 だろうな。


 結局はそんなとこだろうと思ったよ。ってか、彼単体でも鬼強いのに、そこに大天狗と土蜘蛛がいるんだぞ? 勝てるわけないだろ。


 というかさっさと隔世を攻略して現世に帰ってくれ。そっちもそっちで彼がいないからこそ少し心配なのだ。よっぽどの事がない限り大丈夫だとは思うが、そう言うときに限ってよっぽどの事は発生してくるからな。


「あ、彼が石碑を発見しましたよ!」


「石碑??」


「はい。石碑は簡単に言えばボーナスポイントのようなものですかね? そこにはちょっと強めの妖が封印されているんです! その封印を解けば、その妖を味方にできるかも、しれない、と言った感じですかね?」


「なるほど、一種のガチャのようなものか」


「そうなんです! でも人によっては出てきた妖を従えられないどころか倒すことすらできない可能性すらありますから注意が必要ですね!」


 うん、そして彼の場合は例えどんな強い妖が出現しても味方にさせるんだろうな。ってか、土蜘蛛と大天狗を仲間にしている時点でもう察するべきだよな。


「さて、一体どんな魔物が出るのでしょうね!!」








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昨日一昨日とお休みしてしまいました。

本日から再び頑張ります!(何回目だ

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