第452話 新たな道


「あ、先輩! お帰りなさい、今日も会議だったんですよね? どうでした結果は、今回こそはちゃんと断れましたか?」


「あぁ、なんとかだな。でも」


「おー良かったじゃないですか! でも?」


「いや、別に大したことじゃないんだが、先方はどうしてもVRに参加したいらしく、私たちと組まなかったことを後悔させてやるぞ、って言ってたぞ」


「なんですかそれ! 組むってか買収なんだから支配される、でしょ。ってか、わざわざVRに固執しなくてもいいじゃないんですかね? 新たな可能性を追い求めるのも大切ですけど、今あるものを大切にするのも同じくらい大切なんじゃないですか?」


 ちょっと大切大切言いすぎて何が大切かわからないな。


 でもまあ、私としてはどちらの気持ちも分かるな。仮に私が向こうの企業にいたら同じ選択をしていたのかもしれないし、なんとも難しい話だ。


「何はともあれ、無事にこの会社を続けられそうで良かったよ」


「そうですね! 今日はパーっと打ち上げしましょう!」


「あぁ、でもそうだな。一応真面目な話もするつもりだからそのつもりでもいてくれ」


「真面目な話? えー嫌ですよ楽しい気分になれる時は楽しい気分にだけなりたいじゃないですかー!」


「別に打ち上げの真っ只中にするつもりじゃないから安心しろ。ちょっと次回作について話し合うだけだ」


「えー今さっき言ったばかりじゃないですか! 今あるものを大切にするのも必要だって!」


「あぁ、勿論それは分かっている。でもそれと同時に新たな可能性を追求するのも同じくらい必要なのだろう? それを両立すればいいだけの話だ」


「いやいやいや、それが出来たら誰も苦労しませんよー! 出来ないから皆んな一つに絞って頑張るんじゃないですか!」


「皆んなは、な?」


「え?」


「ん、いやお前も皆の内に含まれるのだろうかと思ってな。俺の知っている後輩は優秀で常に他者よりも一歩も二歩も先に行っていた。そんな奴が両立も出来ないで嘆くはずがないと思ってな」


「ん、んん??」


「よし、じゃあ今日は会社防衛祝いに焼肉でも行くか! ほら行きたがってたお店あるだろう? 最近話題で予約が取れないって言ってたとこ。ツテで予約してもらったからそこ行くぞ〜」


「え、本当ですか!? やったー! って、素直に喜べないじゃないですか! なんで余計なこと言うんですか! 食べ終わってからでも良かったじゃないですか!」


「まあ、そうだな。でも、先に言っちゃうくらい期待してるってことだ。一緒に頑張ろう」


「っ……!? 今日は胃袋、全力解放しますからねっ!」


 ん、それはやめて欲しいんだが? あそこの店の客単価いくらか知ってるか?










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え、午前中に執筆終わったって本当ですか!?

今日はいいことあるぞー!!!


あ、Amazon primeに入ってる方ってどのくらいいますか?

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