第437話 和洋折衷
「お、先輩! 彼とメガネくんが館に登録しに行きましたよ! まさか、それがこの世界との鎖になるなんて思ってもいないんでしょうね!」
彼女はその時、物凄く悪い笑みを浮かべていた。
この妖の隔世に行ったことがある人は分かると思うが、あそこは本当に性格が悪い世界だ。性格というか、
もちろん、考案したのは彼女だ。彼女はどんなことをやらせても大抵のことは人並み以上にこなしてしまうが、殊、世界観の創出において目を見張る才能を発揮する。
そして、そんな彼女が意地悪さ全開で世界を構築したのだ。性格が悪くないわけがない。
「む、先輩今失礼なこと考えていませんか?」
おっと危ない。そんな天賦の才に加えて女の勘も持ち合わせているのだから、ズルいことこの上ないな。ついでに無限の胃袋もだが。
「そういえば妖ってどれくらい種類があるんだ? それと具体的にどんな奴がいるか教えてくれ」
「ちょっと質問しすぎですよ! それに、どんな奴、ってそんな言い方したら妖が怒っちゃいますよ?」
口ではそういいながらも後輩は妖のリストを開いてくれているようだ。それにしてもパッと見かなりの数があるようだ。
「そうですねー基本的に日本の伝承にある妖怪の類は大体全部いますし、西洋の妖精さんの類もいますね。その他にファンタジーでの定番ものからオリジナルのものまでかなりの数を用意していますよ!」
凄いな。これはこの世界から出られなくても十分に楽しめるくらいには充実しているんだな。
「分かった。じゃあ君が特に強いと思う妖を教えてくれ」
「えー! 特に強いですかー? それは結構悩みますね! 確かに強い妖は結構いますがその中で一番となると……複数体紹介してもいいですか?」
「あぁ、もちろんだ」
どうやら後輩の中にあるなんらかのスイッチを押してしまったようだな。
「まず、強いかどうかは置いといてですが、個人的に好きな妖、餓者髑髏ですね! まず名前が圧倒的にかっこいいのと、見た目ですね! シンプルに巨大なスケルトンってだけで強いって面白くないですか?」
おいおい、一問目から早速ズレにズレまくっている解答だな。そういうのはもっと後半に出てくるものだろ。でもまあ確かに餓者髑髏強いし、何よりも名前のインパクトが強いよな。ん、でもそんなモンスターどこかで見たような……?
「次はケットシーですね! ケットシーは獣人として描かれることも多いですが、元々は妖精なんです! そして、何よりもその見た目! 猫ってなんであんなに可愛いんですかね? もう戦闘どころじゃなくなっちゃいますよ!」
おい、もう完全にネタに走ってるだろ。でもケットシーって妖精だったのか。知らなかったな。
「最後はやっぱり……」
おい、穏やかじゃないな。この雰囲気は危険な香りがする。
「ジバ
「言わせねぇよ?」
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皆さんはどんな妖怪、妖精が好きですか?
あの有名なアニメはほとんど見たことがないのですが……
妖怪漫画で好きなものはあります!!(当てられるかな?多分言ったことないはず!
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