第399話 新たな監視対象
「そう言えばなんだが、どうやって五千ものプレイヤーを集めることができたんだ? 例え百人でも集めるのは相当厳しいだろうに」
「んー確かにどうやったんでしょうね? どうやら首謀者は白王というプレイヤーのようですが、どうやって集めたかは分かりませんね……」
「白王、か」
名前としては五千人を集めることができても不思議ではない名前だな。だが、名前だけで人が集められるとは考えられない。この人物に人を惹きつける何かがあったのだろう。
「よし、このプレイヤーも監視対象に入れよう」
「え!? 本気で言ってます先輩?」
「あぁ、この世界で五千人を集めることの難しさを知っているだろう? 数は正義だ。そりゃ彼には勝てなかったかもしれないが、それでも好きに五千人を扱えるとしたら? それだけでかなりの力となるだろう」
「はぁ、そうですか……たまたま、という可能性は考慮しないんですね?」
「偶然でもそれは凄いだろう? それに偶然が重ならないとも限らない」
「珍しいですね先輩からそんなこと言うなんて、もしかして白王っていうプレイヤーに惚れちゃったんですか?」
「いや、そうじゃない。どちらかというとこれもお前の隠しジョブと同じものだな。彼を倒す存在となるのは案外こういう人物なのかもしれないだろう? それに一度負けたことでさらに復讐心が強まっているかもしれないし」
「いやいや、ボケたんだからマジレスしないでくださいよー。まあ、でも言わんとすることは分かりましたよ。ただ、私が監視するのは嫌なので後輩ちゃんに任せておきますね。どうせ彼みたいに一大事を頻繁に起こすわけでもないでしょうから」
「まあ、それもそうだな。何か起きそうだったら報告するよう言ってくれ」
五千人を動かすことができるって相当な力だぞ? だってただ単にそれだけのフォロワーがいるってこっとは比べ物にならない。人を動かすっていうのはそれだけ大変なことなのだ。
もしかしたらこれは物凄い発掘になるかもしれないな。
❇︎
「ふぁ〜あ〜、眠いですね」
彼女は翌日そう言った。
「ん、どうしたんだ? 昨日徹夜でもしたのか?」
私はそんな彼女に何の気無しにそんな言葉を投げかけてしまった。すると、
「いやいやいや、先輩が白王って人を監視対象に入れるっていうからログを見て色々と確認検証をしていたんですよ!? それなのになんですかその気の抜けた質問は!」
こういうところは変に真面目なんだよな彼女は。後輩に任せると言ったからてっきりそうするとばかり思っていたのだが。
「す、すまない。それで何か分かったのか?」
「えぇ、衝撃の事実が判明しました」
「衝撃の事実!?」
「えぇ、それは彼が全っ然、凄くないってことです!」
「ふぇ?」
「この人はどうやら彼の城を奪ってそこにある財宝を皆に配る、というところから人を集めていたみたいなんです。ですから別に彼にカリスマ性もなければ特別注意するようなこともなかったんです」
「え、えぇ……」
「挙句の果てには彼の手駒であるメガネくんに情報戦で良いようにやられてましたし、大したことないですよ? 後輩に一応見ておくように言いましたけど昨日までの時点でもう大したことしてませんでした。どうします、まだ続けます?」
「……やめよか」
どうやら私には見る目がないらしい。うう、悲しいぜ全く。
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何を聞こうかなー今日は皆さんに……
でも結構色んなこと聞いてきたからなー
あ、質問募集してるのでもし聞きたいことあったらいつでもお願いします!
あとはー、あそうだ。
今日は皆さんにちょっとした夢をお聞きしたいです!
将来の夢なんて大それたものじゃなくて、叶うかどうかは分からないけどこうなったら良いなーあんなことしてみていなーっていうのがあれば聞いてみたいです!
私は……スカイダイビングとかいつかしてみたいなー
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