第388話 約束された結末
HP、VIT極振りでしかも吸魂で相手からHPを吸い取るってそんなのありか? これは本当にヤバいかもな。だって彼と同じ不死身性を兼ね備えていると言っても過言じゃないからだ。
場合によっては彼よりもより攻撃性の高い、とも言えなくもないだろう。このプレイヤーの今後の育成に期待だな。
「それにしてもかなり隠しジョブが集まってきたな。お前としてはどのくらいを想定しているんだ?」
「んーそうですね。まあ、これからもどんどん増やしていくつもりですよ? 正直言って彼らが彼に勝てる未来は全然見えませんしね。それこそゆくゆくは彼らが集まってクランとか作ってくれたら話は早いんですが、そんなもの強制することじゃありませんからね……」
む、彼女にしては珍しく消極的な発言をしているな。隠しジョブで好き勝手やってきた引け目からだろうか? そう言う時は私から助け舟を出してやらないとな。
「そうか? 私はそうでもないと思うぞ? 例えばだがイベントで私たちが介入することができるんじゃないか? クラン限定でのイベントを開催したり、クラン単位でしか挑めないクエストを用意したりすれば直接的ではないにしても、ある程度促すことに繋がるんじゃないか?」
「確かに、確かに! 良いこと言いますね先輩! ありですよありあり! じゃあ先ずはそうですねクエストから進めていきましょう。イベントで大々的に打ち出すのは時間がかかるでしょうが、それでも絶対にやりましょう! クラン同士戦わせても面白いでしょうしね! それにクラン限定のいいところは彼が参加できないところです! それの報酬を良い奴にすれば、少しは面白くなるんじゃないですかね?」
ほら、少しスパイスを加えるだけで爆発する。これが彼女の良さなのだろうな。圧倒的なクリエイティビティもそうだが、この膨らませる力も侮れない。彼をシステムで排除するやり方は私も思いつかなかったぞ。
「良い案じゃないか、早速準備させるとしよう。クラン対抗戦、は捻りがないな、クラン抗争とかどうだ? 荒々しい感じでいいだろう」
「良いですね! じゃあリーグ戦を開いてそこから決勝、みたいな感じで結構本格的にやらせましょうよ! プレイヤー同士が切磋琢磨すればするほど有利なんですから。彼のいないところで強くなっちゃいましょう!」
「よしじゃあ急ピッチで準備を進めるとしよう、もしかしたら彼もクランを用意してくるかもしれないからな、その暇も与えずに開始しよう」
「まさかそんなはずないですよ! あの天涯孤独のソリストである彼がパーティを飛び越えてクランを作るなんて考えられませんよ! そんなに急がずゆっくり着実に準備を進めましょうよ」
「まあ、それもそうだな」
この時の私は、まさか本当に彼がクランを率いてこのイベントに参加してくるとは夢にも思っていなかった。もし、夢にでも見ていたら結果は変わっていたのだろうか、いや、どちらにせよ変わらない気もする。
彼はそう言う星の元に生まれてきたのだから。
❇︎
「そういえば、クラン抗争をするに当たって他にどんなクランがあるんでしょうね? 一応隠しジョブたちがクランを作って欲しい、という裏テーマはありますが、そう都合よく集まってくれるとは考えられませんし、それこそ彼みたいに一人がいいって言う人もいるでしょうから、今のウチから候補を見定めておいた方がいいかもしれません」
ふむ、確かにそれもそうだな。今現在どんなクランが存在するのか全く分からないからこれを機に確認するのはアリだな。本当に彼の監視に割とリソースを割いてしまっているから、全く情勢が入っていない。
「分かった有望株だけでも押さえておこう。めぼしいクランはどんなのがあるんだ?」
「はい、例えばこのクランとか結構アツいですよ? あの頂上決定戦の出場メンバーが中心となってできたクランで、彼と女性プレイヤー3名を除いた全員が所属しています! はっきり言って現時点ではこのクランが一番人気じゃないでしょうか?」
ほう、それまた一発目からどでかいのがやってきたな。確かにそのクランが優勝して報酬をもらってより強化される、ってことを考えると……夢が膨らむ話だな。
クラン対戦が本当に楽しみになってきたぞ!
——————————————————
なんとしてでも投稿したかったので頑張りました。
まだ仕事が残ってるのあるのに……むしろそれから逃亡する為に書いたと言っても過言じゃありません(おい
今からやります。
コメ返しが滞っているのに話題を提供するのもおかしな話なので、久しぶりに乞食を。
今、この作品☆が997個なんですよ!記念すべき☆1000を達成するのは一体誰になるんでしょう!?
まあ、この話をこの時間に読んでいる貴方様はきっともう既に既に押して下さっていることでしょう
(ごめんなさい生意気言いました。応援してくださると嬉しいです!m(_ _)m
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます