第361話 秘められた危険性


「そういえば、悪魔はどのくらいの間召喚されるんだ? まさか一度召喚しただけでそれ以降ずっといるわけじゃないだろ?」


「もちろんですよー! もしそうなら強過ぎですし、代償がステータス一つ分じゃ足りませんよー」


 流石にそうか。もし、そうであったらステータスを上げるだけあげてその全てを悪魔召喚に当てれば、彼にも対抗できる勢力ができそうなのにな。


 まあ、それだとチート過ぎるというのも確かだからな。彼の厄介で恐ろしい所は何もチート行為どころか、凄い隠し職業やアイテムの力を使わずに今の強さを手に入れている所だろう。


 本当に厄介だ。それこそ、隠し職業を量産しないといけないほどとは。もはや何も隠されていないんじゃないかという気さえする。


「あ、とうとう悪魔崇拝者サタニストがプレイヤーに手を掛けるみたいですよ! ふふっ、これでこそ真の悪魔崇拝者ですよね〜」


 おいおい物凄い顔になってるぞ? 笑っているような、怖い顔のような、気持ち悪い顔のような、なんともいえない顔だ。もしかしたら悪魔ってこんな顔をしてるのかもしれない。


「これから、この悪魔崇拝者サタニストはレベルを上げる為に延々とPKを繰り返すしかなくなり、それによって悪い称号も取るでしょうし、NPC、プレイヤー共に嫌われる忌み嫌われる存在となるのです!」


 これは酷いな。一応プレイヤー自身が選択したこととはいえ、これを狙って行っているというのは倫理的によろしいのだろうか? このプレイヤーに本当にこうなる覚悟はあるのだろうか??


 まあ、もうプレイヤーを手にかけた以上、引き返せないのだ。せいぜい足掻いてもらいたい。


「ん、このサタニストさん、プレイヤーと合流してますよ?? なんでやらないんですか?」


 彼女の困惑している声の隣でモニターを見ると、そこには確かに悪魔崇拝者がプレイヤーと仲良く談笑、にしては悪い笑みを浮かべていた。これは、、、どういうことだ?


「え、あ、あー! これあれですよ、アレ! 所謂、リア友って呼ばれる類のものですよね? この状況でPKしないのはおかしいですし、ログを見る限り職業についても話してます。流石に見ず知らずの人には話さないですよね」


 なるほど、友達か。確かに友達がいてもなんらおかしくはないか。彼はいつもソロだから、その概念がすっかり抜け落ちてしまっていたな。友達と、ゲームをする、至って健全なことだな。もうあの頃には戻れない私からすれば羨ましさすら感じる。


 しかし、その内の一人が悪魔崇拝者であると話が変わってくる。健全じゃないどころか、かなり危ない匂いがするんだが。


「なあ、これって……」


「先輩、これはちょっとやばいかもですね。元々悪魔崇拝者はソロを想定して作られた職業です。というか全ての職業はソロでも大丈夫なように設定しないといけませんからね。つまり、パーティを組まれることは全くの想定外です」


 確かに、パーティを組むことを前提にした設計だと、ソロプレイヤーからしたらただのクソゲーと化してしまう。後輩の言っていることは正しい。


「PKの恩恵を受けられるサタニストと普通のプレイヤーが手を組むと、集団PKをしまくることでサタニストのレベルを上げ、上がったステータスを使って悪魔を呼び出し、その力をお借りて本来では倒せない様なモンスターを倒す。それによってパーティにいる他のメンバーのレベルが上がる。そしてレベルが上がれば更にPKが捗り……最高の無限ループですねこれは」


 思ったよりも深刻な事態になりそうだな。今はパーティ規模だが、これが更に発展してクラン規模になってくるといよいよ問題になってきそうだ。ん、最高?


「これは! これなら彼に対抗できるかもしれませんっ!」


 え、そっち??










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これは思ったよりも面白くなりそうですね!本編に関わってくるかもです!!

こんな感じで職業はいつでも募集していますのでいつでもお申し付けください!


というわけで本日お聞きするテーマは「好きなラーメンの種類」です!

私は豚骨一択ですね!(≧▽≦)

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