第360話 二つ目の職業
天魔大戦、それは天の使いと魔物の王の戦いである。お互い対となる存在ではないものの、決して交わることのなかった者同士だ。
そんな両者が巻き起こす火花が、一体どれ程のものとなるのか、今から既にワクワクしている。
「あー二つ目のクエストがクリアされてしまいました!」
おい、まだ隠し職業の流れが続いてたのかよ。正直全話の最後は確実に天魔大戦に向かう展開だっただろうが。私の冒頭の昂りを返してくれ。
「そ、それでどんな職業なんだ?」
でも気になるものは気になってしまうよな。隠し職業は強力なのだし、その力がどのようなものなのか知る必要があるのだ。
「やっぱり先輩も気になりますー? 今回は先輩も納得の超強力な職業ですよ!」
いや、その前置きは逆に不安しかないんだが? なんせ本当に強力でもその後がどうなるか不安しかないし、強力じゃなかったら本末転倒だからな。もはや何も言わない方がいい気がする。
「それでなんなんだ?」
「はい! 今回は悪魔崇拝者、サタニストです!」
「さ、サタニスト!?」
こっ、これは確かに強そうな職業だな。完全な闇落ちルートであるものの、その分確実に強くなれそうな、そんな職業だ。
「それでどんな効果、どんな技があるんだ? 具体的にどう言う部分が強いんだ?」
「んもー、本当にせっかちですね先輩は。少しは落ち着いて下さいよー。そんなに慌てなくても説明しますって!」
「そ、そうだな。ゴホン」
サタニストと聞いて私の好奇心が幾分か働かされたようだ。というか、後輩がデザインしたものなのだから、はなから全て教えてもらうことも可能なのだ。
どうやら私は彼女の手のひらで踊らされていたようだ。
「
「ふむ、確かにそうだな」
「そこで何が代償に相応しいか考えた結果、ステータスがそれに当たるのでは、と言う結論に至りました」
「す、ステータス!?」
「はい。自分のステータスを消費してその対価に見合うだけの悪魔を召喚することができるのです。1SPで騎士爵が、2で準男爵が、そしてそれ以降は累乗SPによって悪魔を呼び出すことができるのです」
うむ、確かにこれは強力かもしれないな。ただ、それと同時に使いにくさもあるだろう。まず、ステータスは積み重ねていくものなのに、それを消費しなければならない為、普通のプレイングは不可能になる。
その上で低下したステータスで敵を倒してまたSPを貯めねばならない。その苦悩は強い敵を倒して自分のレベルが上がれば上がるほど大変になる。
まさしくサタニストに相応しい悪魔の道と言えるだろう。
「先輩、もしかして悪魔の道を歩むことになるだろう、とか思ってます?」
「何!?」
「え、本当に思ってたんですか? って、そんなことより、そうこれだけじゃ確かに強いけど、ぶっ壊れってほどでも無いでしょう? だからここにもう一つ職業効果があるのです」
「職業効果?」
「はい。それは、プレイヤーを倒した時に得られる経験値が増加する、というものです!」
「なっ……!?」
なんだか彼女が悪魔に見えてきたんだが……
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皆さんはこの職業に就きたいですか?
また、悪魔と契約するなら何がしたいですか?
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