第333話 この時この瞬間


「あ、さっきの主天使のスキルを彼が獲得したみたいです。スキルは監視統率で、効果は戦闘中の配下をることによって、配下の能力を全体的に上昇させる。配下からの忠誠心が高ければ高いほど、その効果は増大する、と言うものらしいですね」


 うーん、これはまた彼にとって都合の良いスキルになってしまったな。プレイヤーによっては配下なんていない人もいる、いやむしろその方が多いだろうが、彼の場合は持っているのだ。しかも沢山。


 そしてその配下からの忠誠心も間違いなく高いはずだ。だから効果もかなり増大するだろう。


 しかも全体が強化される、のか。彼の従魔全員を投入する未来なんて見えない、いや見たくないが、もしそんなことが起これば、確実にその場一体が荒野と化すのだろうな。


「お、どうやら彼から連絡があったみたいですよ?」


「連絡?」


 今までそんなことがかつてあっただろうか? 仏のプレイヤーならありえないことだろう。しかし、彼は運営お抱え魔王だからな、連絡の一つや二つあってもおかしくはない。だが、なぜこのタイミングなのだろうか。


「内容は? どんな連絡だったんだ?」


「はい、どうやら魔王城の監視体制についての質問だったらしいです。各階をモニターできるようにして欲しい、だそうです」


 なるほど、だから今、なのか。監視統率でみてれば強くなるなら直接である必要はない、と言うことか。名前からすればカメラ越し、モニター越しにみる方が監視っぽいから正解といえば正解なのだろう。


「ん? でも魔王城って元々モニターできるようになっていないのか?」


「えぇそうですよ。どうやら彼はそのシステムのことを知らなかったみたいです」


 ふむ、もしかして意外と彼にも抜けているところがあるのだろうか。個人的なイメージとしては冷静沈着で、いつも最短ルートを駆け抜ける人だと思っていたのだが……


 彼も流石に人間、と言うことなんだろうな。日頃の言動を見ていると彼が本当に魔王なのではと思ってしまうものなのだ。


「あ、あれ? 彼、何故か慌ただしく出発しましたよ? もしかして上位天使を、とも思ったんですが、どうやら行き先は港町のようですね、一体そこに何があるのでしょうか?」


 港町? これもなぜこのタイミングで、なのだろうか。


「いや、もしかしたら天使と関係があるかも、しれないぞ?」


「えっ? いやいや、まさか……まさかそんなことがありますかね??」


「ないと断ずる根拠は私にはないぞ?」


「それを言われると私にもないのですが、それでも港町に天使と関係のあることがあるようには思えないのですが」


「彼は何か関係性を見出したのかもしれない。でなければこのタイミングで向かう理由が、必要がないだろう?」


「そ、それもそうですが……なぜか腑に落ちませんね」


「彼の行動とはいつも腑に落ちないものだ」


「あっ、ちょっと待ってください。開発部の方から緊急で連絡が入りました、少し様子を見てきますね! 彼の監視を続けててください! ではこれで!」


 あ、行ってしまった。なんと嵐のような人なのだろうか。最大瞬間風速が激しすぎるだろ。まあいいか、私は私で彼の監視を続けるとしよう。



 ……その後、彼をずっと見ていたのだが、彼はずっと蟹を捕まえてはひたすら食らっていた。どうやら蟹が食べたい気分だったらしい。


 私は一体、何をしていたのだろうか。







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個人的にゾロ目とか、階段状になっている数列?は好きですね。と言うか、規則性があればなんでもいいですね、奇数とか、二倍になっているとか、数学的に言うと、等差数列、等比数列、でしたっけ??


と言うわけで皆さんの好きな数字を教えてください!


私はこの作品を通して4とか9は好きになった気がします。4と9が、好きな作品で重要な数でもあるからかもしれません。49は7の二乗だから良いですね。


よし、と言うことで今日から私の好きな数字は49です!ラッキーセブンの二乗とか最強でしょ?

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