第272話 中盤戦


「先輩、因みに彼の従魔の装備は後四つもありますよ?」


「なにっ?」


 な、そうか。彼の従魔全員分、だったな。もう六体も従えていたのか。最初の従魔を獲得したのはいつだっけな。全く、手の速い男だ。


「ってか、最初の二つでそんなに驚かれてもこっちが困るんですけど。いい加減先輩も慣れてくださいよね?」


 はい? 貴方にだけは言われたくないのですが? あの、彼のチートのごとき行動に翻弄されわーちゃー言ってたのは何処の誰なんですかね? ってか、普通に考えてどうみても私の方が慣れているに決まっているだろう。彼女は何を勘違いしているのだ?


 なんて言葉は口が裂けても言えない。言ったら最後どうなるかは分かっているからな。私もいい加減学習した。一時の感情の昂りが財布の温度を下げるということを。


「それで三つ目の装備なんですが、これはクモちゃん用の装備みたいですね! 名前は闇の者と書いて闇者のローブです。効果は他者から認識されづらくなり、奇襲攻撃の威力が増大する、というもののようです。なんとも暗殺向き、と言った感じですね!」


 な、なんでそんなに嬉しそうに説明しているんだ? そんなにも蜘蛛が好きだったか? 蜘蛛なんて女性が嫌いなランキングの上位には確実に入ってくる強者だと思っていたのだが……


 いや、そんなことより確かに強い装備だな。コンセプトがはっきりしていて分かりやすい。そしてその分強化幅も大きいのだろうな。


 にしてもここ三つ全ての装備が素晴らしい出来じゃないか。彼が指示したのだろうか? いや、間違いなく指示しているのだろうな。なんせ、ここまで各従魔の特性だけでなく、戦い方にまでもフィットした装備を何も知らない職人が作れるわけもないからな。


 だが、職人も職人で彼のアイデアを全て実行に移せるだけの技量があるのもまた事実だ。二人の力が掛け合わさってここまでの物ができるとは……


 今までは彼のシステム的な強さにばかり目を受けてしまっていたが、これからは装備を含めその他色んな物に目を光らせなければ彼の強さというものを見誤ることにつながりかねない。


 今回、それに気がつけたのは大きな収穫と言えよう。


「先輩? なーに考えてるんですか? まだ半分終わったところですよ? あと三つありますから覚悟してください」


「は、はい」


 装備紹介に何故覚悟が必要なのだろう。でも、覚悟なしには聞ける自信がない。


「次は陸刃の剣ですね。六本腕の従魔の為に作られた物ですね。この剣は使用者によって任意の数に分割、統合できる剣になっております。最大六本ですね。つまり、大きな大剣一本から、六刀流まで変幻自在の攻撃ができるようになる、ということです!」


 彼もその従魔のことをアシュラと呼んでいたから私もその名前を借りるとしよう。そのアシュラ君の腕が六本あるからこその扱える代物、ということなのだろう。


 武器を持たずとも破壊力はピカイチだったというのになんていうものを作らせているんだ彼は……


 そして、この武器によって攻撃力だけでなく、戦術の幅まで広がったのかー。攻撃する瞬間に本数を変えたりしたら何かすごいことが急に飛び出てくる剣みたいな感じにも出来そうだし、単純に相手の対応が追いつかなくなるはずだ。


 これでまだあと二つも残っているのか……早く説明終わらないだろうか。







——————————————————

あっついぞぉ!!


冬は寒いのに夏は暑いなんてどうかしてるぜ!

まあ、それがいいところなんでしょうけど笑


ポチッと♡を押していただけないでしょうか?


あ、お、お、押さなくてもいいんですからね!!??

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る