第256話 イベントの顛末と修練
「あ、あのー……」
それは金の卵イベントに置いてドロップアイテムの計測をしている社員だった。もちろん、この社員が一から十まで数えるのではなく、機械と協力して行うという感じだ。
「ん、どうした?」
そんな彼が声をかけてくるなんて珍しいな。何かあったのだろうか?
「非常に申し上げにくいのですが、この度のイベント置いてお二方が注目されているプレイヤーに関しての件なのですが……」
ん、つまりは彼ってことだろう? 一体何があったんだ? ここまで勿体ぶるって相当な情報ってことだぞ? まあ、この社員が勿体ぶるのが好きなだけの可能性も一応残しておこう。
「お二人は、彼が沢山の金の卵を倒したと思っているかも知れません。しかし、今回重要なのは討伐数ではなく、倒したことによって得られるドロップアイテムなのです」
「ま、まさか……!?」
「はい、そのまさかなのです。彼は従魔にそのほとんどを任せ、自分では倒していませんからドロップアイテムがないのです。正確に言えば従魔でもドロップアイテムを獲得することはできますが、自動取得型ではなく、シンボル型に変わりますので、拾うという作業が必要になるのです」
まさかこれほどまでに重要な情報だったとは……でも確かに、従魔にモンスターを倒させた場合にはシンボル型にしないと、どうやって取り出すんだ、ということになるからな。
それに、プレイヤーがログアウトしている場合でも無限にアイテム集めとかさせられるかもしれない。いや、できないかもしれないが。
そしてこれは彼が仕様を知らなかっただけなのだろうな。わざわざこれほどまでに乱獲したのにドロップアイテムがいらないってことはないだろうし、彼としては珍しく失敗に終わったな。
「え、彼ってアレだけ倒しててもドロップアイテムほぼゼロって本当ですか?」
どこからか情報を聞きつけた後輩がやってきた。確かにこの情報は驚きが強い。例えるならばクラスでいつもテストで満点を取っている子が、今回ゼロ点を取ってしまった、というくらいの衝撃だ。
「いや、今彼の様子見てきたんですけど、従魔のみんなで祝杯をあげてましたよ? 祝杯といってもお魚パーティでしたけど」
ん、後輩の言っていることが一つも理解できないぞ? 彼女は一体何を言っているんだ?
「そ、それにたった今彼がチッカ帝国修練場に到着しちゃいましたよ!」
チッカ帝国? なんだそれは。初めて聞いた言葉なんだが、そんな名前のものがこのゲームにあったのか?
「そ、それはどういう帝国で、どんな場所なんだ?」
「ここは、そうですねなんと言いましょうか。隠しエリアのような場所で、まだまだ当分開放する予定のない場所だったんですが、彼の機動力と破壊力で文字通りこじ開けさせられました」
う、うん。なんとなく全体像が見えてきたぞ? こんなこと結構前にもあったような気がするんだが気のせいだろうか?
「そしてその場所は、なんと、なんと、称号を強化できる場所なんです!!」
称号を強化!?
そ、それは流石にやばいって私でもわかるぞ? だって、彼は称号の力によってここまで強くなっていると言っても過言じゃないからな。死ねば死ぬほどステータスが上がったり、他にもさまざまなステータス補正や効果がある。
それを、一挙に強化されてしまったら、どうなるかなんて火を、見ようとも思わなくなるほどだ。
それに、な、なんで彼はピンポイントに称号を強化できる場所がわかったんだ?
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