第233話 壊す毒
「う、うわー。自分で倒した蛇を自分で食べてますよ……よ、よくやりますね」
ん、何がそんなに気持ち悪いんだ? 動物の世界ではそんなこと当たり前なのじゃないか? ライオンだってチーターだって自分で狩って自分で食っているだろう?
人間だって、最初の方はそんな感じだっただろう。自分で仕留めて食う。それが自然の中での当たり前だろう。
まあ、そこから徐々に農耕が始まったりして人間の食文化の中で殺すという工程が入らなくなってきたのはそうなだがな。
ま、そこまで忌避感を持つことことでもないと思うのだ。
「あれ、またなんか色変わりました? もしかしてこのカメちゃんは毒を摂取するとその毒の性質を自分の毒に、自分に体に適応させる力があるのでしょうか?」
なるほど、つまりは常に自分の中で蠱毒を行っているということなのか。それはどんどん強力な毒になってしまうのではないだろうか。
せめてもの救いとして、その強化が亀の毒においてのみで本当に良かった。相手の性質を全て受け継いでいたらあっという間に最強生物が出来上がってしまうからな。
「あ、また彼をカメちゃんが噛むみたいですね。って、死んだ! ってことはかなり毒が強化されているってことですよね? ってそれよりも、死んだってことは、彼が死ねたってことは……」
そう、死の
「彼は穴を掘ってそこに毒液を溜めることでカメちゃんがいなくても一人で死ねるようにしていますね。なんというか、方向性を間違っているというか……」
ま、まあ、彼もあの亀を付き合わせ過ぎて可哀想って思ったんじゃないか? 部下を思いやれる良い上司じゃないか、うん。素晴らしいことだ。
「あ、彼がさながら露天風呂のようにただの毒風呂に浸かってたらスキルゲットしちゃいましたね」
ただの毒風呂って少し面白いな。
「獲得したのは壊毒無効、ですね。そもそも壊毒というのが恐ろしいのにそれを無効にしてしまう彼はもっと恐ろしいですね」
あぁ、なんたって壊す毒なんだからな。恐ろしいことこの上ないだろう。個人的には壊毒を生み出してしまっている亀もかなり驚異的だと思うのだがな。
それに、さらっと流してはいるものの、無効スキルを貫通するって相当なことなのだからな? もう、彼からしても、彼女からしても当たり前のことになっているのだろうな。
彼ならこのくらい当然だ、と。
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ごめんなさい、キリが良いので短めです。
ですからここで文字数を稼がせてください。
皆さま山々の緑も、雨に打たれて色濃くなりました。お変わりなくお過ごしでしょうか。
夏が始まりとても蒸し暑くなってきました。私はエアコンをつけたくないので、とても暑いです。助けてください。
家にアイスを呼びたいな……
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