一応、異世界なのか…多分…

二日目① 再異世界で…


 ここは、まだ記憶に新しい場所だ

正直、本当にあったのかも怪しいところではあるが…

さっきまでの方が夢だった…のか?


 自分は今、ベットの上に座っていた

しかし、さっきまでいた、あの馴染み深い、閉め切った部屋ではなかった


周りは天井や壁、ドアに至るまでほとんど木でできた部屋で

自分のベット以外は特にこれといったものがない、至ってシンプルなつくりだ


本当に見覚えしかない

デジャブというものだろうか?


 ただ、こんなわけもわからない場所に突然いたとしても、

自分は動じない人間ではないことを知っている


 それは、やっぱり一度来たことがあるという

安心感からきているのかもしれない

そうとしか思えない


「これ、…まさかな…」

誰もいないところで独り言をつぶやいた、その時だった


部屋の外から、ドアをノックする音が聞こえ、

応答しようとするも、そんな隙さえなく


「おはようございま~す~」


 と、透き通った赤髪にキリっとしている顔

一見すると、凛としたような雰囲気を醸し出している容姿からは

想像できないような

ダラ~ッとした声

エアリーと再会した瞬間だった


自分としては、さっきまでこれは夢と思っていた部分もあったが

エアリーを見た瞬間確信した

これは夢なんかじゃない…


目の前にいる彼女は、自分が呆然としていることに戸惑っているのか

首を傾げたのだが、


 「昨日はなんか、突然倒れたんで~びっくりしましたよ~

あれ、何があったんですか~?」

 

と、いきなり言ってきた

昨日…?

 

 自分にとっての昨日は、いつも通りゲームをして、動画見て…を繰り返していた

はずだよな…

ここに来た時のことを言っているのか?


 「えっと…昨日って…ここに来た時のことを言ってるんですか?」


 またエアリーが首を傾げている

正直自分もよくわからないのですが…


さっきまで現実世界に居たということを考えると、

三つ仮説が立つ…と思う…

一個目、この世界はやっぱり夢ってオチ

二個目、現実世界に行ったというのが夢ってオチ

三個目、どちらも夢なんかではなく、さっきまでは

    現実にいたってオチ


一個目は無いと思う

ひとつの主観でしかないのだが

どうしても、やっぱりこの世界が夢になんか思えない


二個目はあるかもしれない

というより一番あり得る

一日中ゲームしてました

とか自分にとっては日常でしかないからな


三個目は希望的観測ということになるな


不毛な考えはやめよう

過去なんてクソくらえだ


物思いに更けていると

「まあ、服くらい着てくださいよ~」

と、エアリーがわけのわからないことを言った


服?

寝るときは着てるはずだ

服が邪魔で寝られなーい!、などと

野球部男子のようなことも思わない


全国の野球部を敵に回したと感じました


撤回


そんなことしないです


 ともあれ、結局意味がわからないので聞いた

「えっと…服は着ているんですが…どういうことですか…?」


「ああその服っていわゆる『パジャマ』?じゃないですか~

今から外でるんで着替えてくださ~い

ってことですよ~」


確かにこれ、パジャマだったな

理解したのだが…

外?

ああ、俺が着替えるからね

普段誰かがいるところで着替えることなんか、絶対ないからな…


と思っていたらエアリーは部屋から出る気配がしない

「えっと…今から着替えるので部屋を出るんじゃ…」

「ああ~そうでしたね~別にいいでしょ~そんなの気にしませんから~」


「いや、あんたはいいかもしれないけど、どう考えてもおかしいですよね!

てか、なんで気にならないんだよ!」


 と、思わず口に出た

これだけ喋ったのも、ツッコミを入れたのも

何年ぶりだろうか


というより、すごく恥ずかしい…

こんなどこにでもいそうな引きこもり陰キャがペラペラしゃべってるのを見て

気持ち悪いとか思われないだろうか…

「なっ、なんか気持ち悪かった…ですよね…自分…」


 そう、自分ですら気持ち悪いと思ってしまった

ゲームの中では、よくしゃべっていた、というよりかは

自分がひとつのギルドのリーダーだったとか、そんなくだらない理由で

優越感に浸っていたのだと思う


なんの生産性も生み出さないものが、何か物を言えるのか?



これだけ深いこと考えていたのに…

こいつは…

「はあ…、まあそれくらいのツッコミくらい~あると思ってましたよ~

あの三人、他人行儀みたいで~まだ馴染んでくれないですから~

どうせ長い付き合いになるんですから~

打ち解けが早いのは、結構うれしいですよ~」


などと、軽いことを言ってきやがった

でも、よく考えると当たり前なのかもしれない

多分、自分がどんな生活をしてきたのかは、まだ記憶に新しい場所だ

正直、本当にあったのかも怪しいところではあるが…

さっきまでの方が夢だった…のか?


 自分は今、ベットの上に座っていた

しかし、さっきまでいた、あの馴染み深い、閉め切った部屋ではなかった


周りは天井や壁、ドアに至るまでほとんど木でできた部屋で

自分のベット以外は特にこれといったものがない、至ってシンプルなつくりだ


本当に見覚えしかない

デジャブというものだろうか?


 ただ、こんなわけもわからない場所に突然いたとしても、

自分は動じない人間ではないことを知っている


 それは、やっぱり一度来たことがあるという

安心感からきているのかもしれない

そうとしか思えない


「これ、…まさかな…」

誰もいないところで独り言をつぶやいた、その時だった


部屋の外から、ドアをノックする音が聞こえ、

応答しようとするも、そんな隙さえなく


「おはようございま~す~」


 と、透き通った赤髪にキリっとしている顔

一見すると、凛としたような雰囲気を醸し出している容姿からは

想像できないような

ダラ~ッとした声

エアリーと再会した瞬間だった


自分としては、さっきまでこれは夢と思っていた部分もあったが

エアリーを見た瞬間確信した

これは夢なんかじゃない…


目の前にいる彼女は、自分が呆然としていることに戸惑っているのか

首を傾げたのだが、


 「昨日はなんか、突然倒れたんで~びっくりしましたよ~

あれ、何があったんですか~?」

 

と、いきなり言ってきた

昨日…?

 

 自分にとっての昨日は、いつも通りゲームをして、動画見て…を繰り返していた

はずだよな…

ここに来た時のことを言っているのか?


 「えっと…昨日って…ここに来た時のことを言ってるんですか?」


 またエアリーが首を傾げている

正直自分もよくわからないのですが…


さっきまで現実世界に居たということを考えると、

三つ仮説が立つ…と思う…

一個目、この世界はやっぱり夢ってオチ

二個目、現実世界に行ったというのが夢ってオチ

三個目、どちらも夢なんかではなく、さっきまでは

    現実にいたってオチ


一個目は無いと思う

ひとつの主観でしかないのだが

どうしても、やっぱりこの世界が夢になんか思えない


二個目はあるかもしれない

というより一番あり得る

一日中ゲームしてました

とか自分にとっては日常でしかないからな


三個目は希望的観測ということになるな


不毛な考えはやめよう

過去なんてクソくらえだ


物思いに更けていると

「まあ、服くらい着てくださいよ~」

と、エアリーがわけのわからないことを言った


服?

寝るときは着てるはずだ

服が邪魔で寝られなーい!、などと

野球部男子のようなことも思わない


全国の野球部を敵に回したと感じました


撤回


そんなことしないです


 ともあれ、結局意味がわからないので聞いた

「えっと…服は着ているんですが…どういうことですか…?」


「ああその服っていわゆる『パジャマ』?じゃないですか~

今から外でるんで着替えてくださ~い

ってことですよ~」


確かにこれ、パジャマだったな

理解したのだが…

外?

ああ、俺が着替えるからね

普段誰かがいるところで着替えることなんか、絶対ないからな…


と思っていたらエアリーは部屋から出る気配がしない

「えっと…今から着替えるので部屋を出るんじゃ…」

「ああ~そうでしたね~別にいいでしょ~そんなの気にしませんから~」


「いや、あんたはいいかもしれないけど、どう考えてもおかしいですよね!

てか、なんで気にならないんだよ!」


 と、思わず口に出た

これだけ喋ったのも、ツッコミを入れたのも

何年ぶりだろうか


というより、すごく恥ずかしい…

こんなどこにでもいそうな引きこもり陰キャがペラペラしゃべってるのを見て

気持ち悪いとか思われないだろうか…

「なっ、なんか気持ち悪かった…ですよね…自分…」


 そう、自分ですら気持ち悪いと思ってしまった

ゲームの中では、よくしゃべっていた、というよりかは

自分がひとつのギルドのリーダーだったとか、そんなくだらない理由で

優越感に浸っていたのだと思う


誰もが思うだろう


ひきこもりという、なんの生産性も生み出さないものが、何か物を言えるのか?



これだけ深いこと考えていたのに…

こいつは…

「はあ…、まあそれくらいのツッコミくらい~あると思ってましたよ~

あの三人、他人行儀みたいで~まだ馴染んでくれないですから~

どうせ長い付き合いになるんですから~

打ち解けが早いのは、結構うれしいですよ~」


などと、軽いことを言ってきやがった

 でも、よく考えると当たり前なのかもしれない

多分、自分がどんな生活をしてきたのか彼女は知らないのだろう


それは、内心ほっとしたことでもあり、同時に


知られることが、『られる』ことになるのを

身にとって、とても怖かった



 

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