第14話「『妹』としての立場」

唯波に連れられて、唯波の家に来た。

断ったはずなのだが、「風邪引くから絶対来て」とか言われて…いや、連行された感覚かもしれない。


















…と、唯波の部屋で寝ている俺は考えた。

記憶が曖昧だった、熱を出していたようだ。

俺は1人暮らしだから、家に帰らなくても大丈夫だ、だけども、まさか女の子の家に連れて行かれるなんて…何年ぶりだろうか…















「まだ熱が下がらないね…大丈夫?」

「心配するな、まだ下がるわけないだろ」

「んもーっ、そんなこと言わないで!ゆっくり寝なよ!!」

少し口調が荒い。怒っているのか…?

「悪いけど、流石に女の子の部屋で寝るのは無理があるし…」

「ごめんね、私も1人暮らしなの。だから、客室なんて無いんだ…ごめんねっ」

「…すみません」


看病してもらっているのに、なんてことを言うんだ、俺は。


















…俺は聞きたかったことを思い出した。














「なんで、俺を助けたんだ?」















「…」


















唯波は黙っている。言ってはいけなかったのか?

そう考えながら、答えを待つ。















「私は…頼りにならないかもしれない…

でも…『約束』したんです…」と答えた。
















「その人って…」俺は咄嗟に口を出す。


















「…はい…私の…『姉』です」

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