第2章

第9話「唯波」

「みなさんはじめまして、宗高唯波と言います。

趣味や特技といえるものはあまりなく、楽しいと思えるものは好きなので、なんでも気軽に話しかけてほしいです。1年間よろしくお願いします」


凛としている、が、俺は寝ている。











「えーっと、席が空いてるとこが風莉のとこだな。

じゃあ、風莉の隣に座れ。なにかわからないことがあれば遠慮せずに仲間に聞けよ」と先生が言う。


















そしてHRが終わった、らしい。

俺は寝ているからわからない。










…でも、
















「あのっ、はじめまして。宗高唯波って言います。

よろしくお願いしますね、唯斗君」


















俺は目を覚ます。寝ぼけて、前が全然見えてない

隣を見た先にいたのは…


















「うぇっ!唯香!?」


















奇妙な雄叫びをしてしまったようだ。

















「唯波です。唯香って誰でしょうか?

まあ良いですよ、よろしくお願いしますね、唯斗君」









「ああ…よろしくな…」















俺はトイレに行くために廊下に出た。














そこで違和感に気付いた。















「なんで…"唯斗君"なんだ?」


















唯波のことはまだ、疑問だらけだ。

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