第3話「崩壊直後」

俺はなにをしているのだろうか。




なんで…なんで彼女を失ったのか、わからない。

そんな気持ちに襲われる。




辛い…悲しい…苦しい…

後悔の念が自分を苛立たせる。





「なんで…なんで唯香が死ぬんだよ!

俺が…俺が死ねばよかったのに!!」






悔しかった。

唯香に何もできなかったことが。





苦しかった。

唯香がいない毎日を過ごすことが。





辛かった。

自分の情けなさを痛感したことが。







それが自分自身に込み上げてくる。

そんな気がした。






そして…自暴自棄になった。






気づけば中学なんて卒業していた。

早かった、何もできず終わった、自暴自棄のまま。

謙吾が助けてくれ、高校には進学できたが、

行く気になれない。









「唯香…」

ただ、悔しかった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る