第2話 2番目の呪い
生徒会長をやっている青年のまわりには
女子生徒がわらわらと集まっている。
自慢ではないが小さなころから
顔立ちは整っているし、
頭だっていい方で、小さな子から御老人にまでもてる。
バレンタインのチョコレートだって、アイドル並みにもらえる。
ただし、全てギリ。いや、アイドルとか、二次元キャラに近い。
なぜ断言できるかといったら、
告白が、うまくいった試しがないからだ。
毎度いい線いってるとか、すごく仲がいいとか
手応えを感じているのに
「そういう対象じゃない。アイドルみたいな感じ」
だとか
「優しい相談相手だと思ってた」
だとか言って告白を断られる上に
自分が告白した相手は必ず本命と付き合える。
多分このご利益のせいで、自分のまわりには女子があとをたたないのかもしれない。
仕方ないのだ。それもこれも昔々の何十年、何百年も前の祖先が犯した罪のせい。
一番好きな人には愛されない呪いのせいだから。
とはいえ、自分の両親も祖父母もきちんと存在している。
神様の呪いは残酷で一番好きな相手には好かれないが必ず子孫を残せると続いていたそうだ。
それでも希望を持てるのは自分の両親だ。
あり得ないほど、両親は仲がいい。
父にも同じ呪いがかかってるはずなのに、本当に仲がいい。
母曰く、父の顔は好みではないらしいが。
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