アホすぎて会話で顔文字を使ってくる魔王が、召喚のタイミングの関係で勇者と勘違いされ、勇者を兼業してしまうという、完全に脱力系の作品。
ついでに書いておくと、他の登場人物もほぼ例外なくアホなので、会話の勢いがすごいことになっています。だからといって重大なことは話しておらず、内容も噛み合っているわけでもない。勢いだけはすごいので、全員拡声器でしゃべっている感じです。King Gnuのギターの人みたいだ。
他にも「十二魔族魔界会議 通称 【ママ会】」などというセンスのよすぎる日本語が出てきたり、アホアホコメディといった雰囲気ながら、妙なセンスで読み手の目を引きつけます。
登場人物たちがアホすぎて今後の展開が心配なので、適切な距離を保ちつつ見守っていきたいと思います。
魔王である主人公は、場の雰囲気を盛り上げようと頑張る、まるで合コンの幹事さんみたいな優しい魔王様です。
でも場の空気は読めないらしく、その場に相応しくない可哀想な発言を繰り返しその度に精神的ダメージを受ける、可哀想な魔王様です。面白いです。
また、勇者である?主人公は、人間界の王様から名前を尋ねられた際、いささか混乱しつつも、かの大作であるドラクエ3っぽいキャラの名を名乗り上げることで、無事信用を勝ち取ったという機転の効いた勇者様です。素晴らしいネーミングだと思います。
さらにヒロインは、魔王殺しましょう、とヤバい言葉を連呼する、見た目も性格も可愛いちょっとアレな人です。
ここから二人の目標、魔王殺しちゃう冒険は始まります。
どういうことだってばよ。
さてすみません、個人的に残念だと思ってしまった批評に入ってしまいますが……。
ぼくは少し前に購入したPS2のドラクエ5にハマってしまいました。一昨日くらいまで、オープントレイやスティックバグ、アイテム増殖バグ等を駆使して幼年期にラスボスを倒したり色々遊んでいました。
だから、主人公の名前はパパスを勧めたかった。パパスは皆の心の中に生きているんだ。そう思うと残念で泣きそうです。スーパーファミコンで遊んだ時は実際泣きました。おのれゲマ様め。←
というわけで、魔王なのか勇者なのかよくわからないパラドックス思考に陥れられるけどなんとなく優しい世界が好きな方にぜひお勧めします!
あと、まだ壊れていない方にはPS2のドラクエ5も併せてお勧めします!ぬわーーーーーー!
※第8話まで読ませていただいてのレビュー兼感想です。