第3話 田中太郎、異世界に行く③

どこだここは…


周りを見渡すが草原が永遠と広がっている。普通、街とかに送るもんじゃないのか?


腰には袋があり硬貨が数枚入っていた。この世界は銅貨、大銅貨、銀貨、大銀貨、金貨、大金貨、白金貨、があるとのこと。


銅貨→1円

大銅貨→10円

銀貨→100円

大銀貨→1000円

金貨→10000円

大金貨→100000円

白金貨→1000000円


袋には大銀貨10枚が入っていた


とりあえず道に沿って歩くことにした。歩いているとよくド〇クエで見るスライムの見た目をした生物がちらほらいる。これが神様が言っていた魔物なのか…もっと怖い見た目をしていると想像していたんだがそうでもなかった。まぁまだスライムしか見てないから何とも言えないけど


そんなことを考えていると1匹のスライムが俺の近くまで来ていた

そのスライムを見てかわいいなと思っていたらいきなり突進してきた。


「うっ!」


予想以上に痛かった!かわいらしい見た目だからと舐めていたがこれを何発も食らったらやばいな


再び突進してくるスライムをギリギリのところでよける。


「あぶね!」


よけているだけじゃこっちの体力が持たない、いったん逃げるか…


俺は走ってスライムから逃げる

うーん…どうしたものか。そういえば神様が異世界に行ったらステータスと唱えてみろとか言ってたな…


「ステータス」


すると目の前に文字が出てきた


田中太郎(26)

Lv1

HP 9/10

MP 20/20

筋力 2

敏捷 5

防御 2


特技

・料理 Lv3

・計算 Lv5


魔法

・火魔法 Lv1

{ファイヤーボール}

・土魔法 Lv1

{ストーンバレット}

・空間魔法 Lv1

{アイテムボックス}


スキル

・身体強化 Lv1

・鑑定 Lv1

・錬金術 Lv1

・栽培 Lv1

・魔道具作成 Lv1


うーん、これがどうなのかよくわからん…

HPが減っているのはさっきのスライムの突進だろうな。あと9回受けたら死ぬじゃん。特技は俺が日本にいた時に得意だったことだな…魔法とスキルはまぁだいたい理解はできる。


ステータスを確認した俺は再び道に沿って歩き出す。

体感で2,3時間くらい歩いただろうか…遠くにすごくでかい壁が見えた。おそらく街だろうと思う。


「やっとだ…ここまでが遠すぎるよ」


途中で身体強化を使って少しは楽になったがそれでもかなりきつかった


壁が見えてから30分くらい歩いてデカい門の前に着いた。門の前には鎧を着て槍を持っている門番らしき人が2人いた。


「身分証明できるものはありますか?」


え、身分証明できるものなんか持ってないんだが…


「持ってないです…もしかして持ってないと入れませんか?」


「いや、そんなことはないですよ、少し待っていてください」


そういうと門番の1人が小走りで門の中に入っていった。


「お待たせしました、この水晶に触れてください。」


「わかりました…」


よく分からんが水晶に触れればいいんだな…


俺は水晶に手を置いたが何も起こらなかった。


「犯罪歴はないですね、それでは入国料、大銀貨3枚になります」


俺は袋から大銀貨3枚を取り出して門番の人に渡した。


「やっと中に入れた!」


ここまで本当に長かった!

ちなみにここはゴリスト王国という国の王都らしい。

俺は待っている間にもう1人の門番の人にいい仕事はないか聞いていた。

すぐにお金を稼げるのは冒険者だと言っていた。でもあまり戦いたくないので他にないかと聞くとそれなら生産ギルドに行ってみたらどうだと言われたのでそうすることにした。


生産ギルドの前に着いた


「結構デカイな」


中に入ると受付に1人の女性がいた。

建物はでかかったが全然賑わってないな


「こんにちは、ギルドに登録しに来ました」


「そうですか、わかりました。私はエイナと言います。」


「俺はタロウと言います。」


この世界は貴族以外は名しかないらしいので俺もタロウと名乗ることにした。


「いや~最近は聖職ギルドができてあまり生産ギルドに人が来なかったので嬉しいですよ」


そう言ってニコッと笑う受付の女性。肩あたりで切りそろえられた茶髪に綺麗な瞳、それに加えて大きな胸を持っている。身長は160cmくらいで美人なお姉さんという感じだった。


聖職ギルドは最近できたらしく生産ギルドが作っているポーションなどよりも品質がいいものを売っている。しかし値段が高いとの事。


「それで登録でしたね、それではこのカードに血を1滴垂らしてください。」


そういうことなので俺は血を垂らす。すると文字が浮かび上がってくる。


「それでは登録料、大銀貨1枚になります」


俺はエイナさんに大銀貨1枚を渡す。


「それではギルドの説明をしますね!」


30分くらい説明を聞いて頭がパンクしそうだ。F~A、Sランクに分かれているらしい。ランクはギルドに貢献すると上がるとの事。ランクが上がるといろいろギルドが補助してくれるらしい。


ギルドにある作業室を借りてポーションを作る。ポーションの材料は久しぶりの登録者が来て嬉しいからとのことでタダで貰えた。


作るのはHPポーションだ。薬草をすり潰して瓶に水と一緒に混ぜ合わせる。この時、一緒に魔力も混ぜ合わせる。この魔力の量を間違えると品質が落ちる。しかしこれが難しい。


もう3本作ったがまだなれない。品質がずっと(微)だった。魔力ももう限界に近いので今日は終わりにする。


「エイナさん、作ったポーションってどこで売れますか?」


「ここでも買取してますよ、でも自分で冒険者ギルドやお店に売りに行った方が高く買ってくれるかもしれませんよ。」


自分で売りに行くような量でもないし今回はここで買い取ってもらうことにした。


ポーションは大銀貨2枚と銀貨6枚だった。


「この辺りで宿ってありますか?」


まだ寝泊まりするところが決まってなかったのでエイナさんに聞いてみる。


「それならここから歩いて5分くらいのところにある宿がオススメですよ、朝亭という名前です」


俺はエイナさんにお礼をして宿に向かった


「ここか…いい雰囲気のところだな」


昔ながらの宿って感じだった


「すいません1泊したいんですけど…」


中に入ってエントランスにいたすごく仕事が出来そうな男性に声をかけた。


「1泊ですね、わかりました。それでは1泊、大銀貨4枚になります。食事付きならプラス銀貨3枚になります。」


日本と比べるとだいぶ安いな、だがお金がだんだんとなくなってきた。

俺は男性に大銀貨4枚と銀貨3枚を渡した。


今日はいろいろありすぎて疲れたので食事をしてすぐに寝ようと思う。

食事はオークという魔物のステーキだった。すごく食べごたえがあって美味しかったが米が欲しかったな…この世界には米はあるのだろうか?


ご飯を食べ終えると安心したのかすぐに眠りについた。









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