第6章
今日は予約が一件入っていた。名前は「ハヤマ」で予約されている。時間になると、なんともキラキラした女性のグループが来店した。その数分後に来店したお客さんを見て僕は驚く。なんと楓さんだったのだ。あのグループと合流するのを見て、ああいうグループの人と一緒なのは意外だったな、と純粋に驚いた。そんなことを考えていると、「ハヤマ」で予約していた男性グループが来店。楓さんたちの女性グループと合流したのを見た。ああ、合コンか…僕はモヤっとした自分の心に気づいていた。
さっきから、楓さんの隣に座っている男性が一人いる。彼女は笑っているけど、なんとなく頑張っているようにも思う。僕の勘違いかもしれないけど。その瞬間、彼女が立ち上がった。あ、追加買いにくるかな。ワクワクしている自分の気持ちを抑え、平常心を保つ。彼女はお手洗いに寄った。そのすぐ後に、彼女の一番仲のよさそうな女性がついていくように入っていく。しばらくして出てきた二人はニコニコしていた。それを見て僕はなんとなく安心する。そして楓さんだけがレジへ来た。僕が注文を伺うと、
「あ、アイスカフェ…やっぱり抹茶ラテのアイスで」
となぜか恥ずかしそうに注文する彼女は、少し照れたように抹茶ラテを注文した。なんだかその姿が愛おしく、僕はまた満面の笑みで、
「今日はアイスカフェラテじゃないんですね、珍しい!」
と声をかけた。その後も話したかったが、彼女は抹茶ラテを手に合コンの席に戻ろうとする。それがどうしても嫌だった僕は、覚悟を決めて彼女に声をかけた。
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