第20話侵入開始2part2いいいいいいいい!?
「あっぶねええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
俺はもちろん小声だが、気持ちをは叫びたい気分で声を上げた。
俺達は、壁を越えた後、すぐさま屋敷の中に侵入した。前回で屋敷の構造は大体把握しているので、思い切って入ることが出来たのが幸いだった。
今、俺達がいるのは、酒や調味料などが入った瓶が山のように積み重なっている、倉庫のように使われている部屋にいる。
ちなみに、リズは初めて人の家に、無許可で侵入したことにワクワクでもしてるのか、辺りを見回している。
しかしさっきのはマジで危なかったな。....っていうか、たぶんだけど、さっきの声は、メディーとラーシだった気が........
いいや、そんなはずはないな........ないよな?だ、大丈夫だ。さっきのは空耳で、あれは、俺の知らない別の誰かだろうな。
俺が自分を落ち着かせていると、シェリーが声をかけてきた。
「さっきのは危なかったね。というか、さっき女の子の声が聞こえた気がしたんだけど....なんでこんな夜遅くにこんな場所にいるんだろ?」
「ガキなんてここにいるわけねえだろ?そうだよ、きっとそうだよな!!」
俺の反応にシェリーが戸惑っているような気がしたが、たぶん気のせいだろ。
なぜって、今の俺は超冷静だからな!!万歳!!ハッピー!!ハイ論破!!
しかし、侵入した後はどこから探すのが良いのだろうか?
「なあ?シェリー?落としたかもしれないって場所には心当たりはないのか?」
シェリーは『う~ん』という、声が聞こえてきそうなほど、頭を左右に揺らして、考えていたのだが、ふと、何か思い出したのか、顔を上げた。
「たしか、地下に行った時までは、確かにあって、でも、その後は、まあ、その....いろいろあったから、その後のことはあんまり覚えてないから、もしかしたらあの地下にあるのかも」
確かになあ。あれはひどかったなあ。あんなおっさんの汚い裸体を見せつけられて、平常人でいろって方が無理があるって話だよなあ。
俺達の感慨深い表情に何か思うところがあったのか、部屋に興味津々だったリズは俺の肩をトントンとつついた。
「お兄さん達は、いったい何があったの?」
「まだ子供には早い話だよ....まあ、お前なら別に関係ないか」
こいつ、この年で、いけない本を描くほどには、頭の中ピンクだからな。
俺がリズに話そうかと迷っていると、不意にシェリーから声をかけられた。
「何ぼさっとしてんの!!早く見つけ出して、ここから早く帰るよ」
こいつも、段々冷静になって来たようだな。
さあ、さっさと見つけて帰るとしましょうか。
*
*
俺達は屋敷の中を、物陰に隠れながら、進んでいるのだが、驚くほど人の気配がない。
外には、かなりの数の人が集められていたのに、不思議なことに、中を警備している人は一人もいない。
というか、この屋敷に人の気配が全くしないのだ。
俺は不思議に思って、シェリーに尋ねる。
「なあ、おかしくないか?ちょっと静かすぎはしねえか?」
「あたしもそう思うんだけど....まあ、人がいないってのは、楽に侵入できるし、いいことに越したことはないよ」
いや、そうなんだけどさあ~。ちなみに、リズはまたもや、屋敷の中をぐるぐる見回している。
そんなことを話しながら歩いて、いつの間にか、前回も来た隠し扉の前に来た。
だが、ここで不自然なことがあった。以前は閉まっていたのに、今は開いたままになっている。
「どういうことだ?入って大丈夫なのか?」
「まあ、とりあえず進んでみよ」
シェリーがそういうので、しぶしぶ、奥に進むことにした。
なんだが、嫌な予感がするんだが........
奥へ進んでいくと、何やら人の気配を感じた。
微かにだが、声が聞こえる。どうやら、あのおっさんが一人でぶつぶつとの何かを念じているようだ。
俺達はこっそり、中を覗き見ると、案の定おっさんがいたのだが、俺達が見た光景は、
「ふ、フハハハハハハハハハアハッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!これで、この街のロリっ子は我のものだああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
裸で危険なことを叫びながら、怪しげな物を持った推定ロリコンおっさんが尻を震わせている姿だった。
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