第19話侵入開始いいいいいいいい!?2


俺たちが盗賊だってことがバレてしまった以上、リズを誤魔化すことは無理だと判断し、シェリーのペンダントがなくなってしまったことなどを話すことにした。


その話を聞いたリズは、ふむふむと頷きながら聞いている。


シェリーが、すべて話し終えた後、心配そうにリズを見た。


「....今と話を聞いて、リズはあたしのこと、軽蔑した....?」


リズは首を横に振り、妹の頭を撫でるように、優しく撫でた。


「そんなことないさ。僕は、さっきの話を聞いて、正直楽しそうだなって思ったくらいだからね。僕だって、悪い事をしたりもするからね」


やっぱりというか、なんというか、リズは、シェリーを責めるどころか、むしろ自分も興味がありそうな、そんな雰囲気さえ感じさせそうな、飄々とした態度だ。


こいつも、結構いけない本をかいちゃったりしちゃってるからな〜。


そんな俺の考えを読んだのか、リズがチラッと俺の方を横目で見た。


おっと、こいつも商人だからな。薄々感じてたが、こいつには商人特有の勘の鋭さがあるらしい。


....変な事考えないように気をつけなければ....。


リズはまた、シェリーに向き直ると、ニヤッと笑い、


「というか、そんな面白そうな事をしてるのなら、僕も混ざってみたいな」

「ええ!!ダメだよ!!そんな軽いノリでなったりしちゃあ!!それに、盗賊なんて汚れ仕事なのに....」


リズは頭に疑問符を浮かべていそうな顔をして、


「別に大丈夫だろ?だって、シェリーがいるんだからね」


そんな事をあっけらかんと言った。


シェリーは目を見開き、それから、リズが自分を信頼してくれているのだと気付いたのだろう、


「しょ、しょうがないな!!リズは!!」


そう、笑顔で言い切った。


こいつが、狙って言ったのかどうかは、微妙なところだが、シェリーが嬉しそうだからいいっか。


....リズの、シェリーを見る目が少しだけ気になるが。





俺達3人は、前回侵入した時みたいに、木々の裏に隠れている。


今日の俺体の服装は、俺とシェリーは、前科と同じ服装で、今回初参戦のリズの服装は、いかにも盗賊らしい、黒装束を身にまとっている。


俺達は、前回よりも、少しだけ厳重になった屋敷の周りに目を向けながら、今回の作戦会議をすることにした。


「いいか、今回はシェリーのペンダントを持ち出すってのが目的で、物を盗むってのは無しだ。いいな?」

「そうだね。あんちゃんも、めぼしいものがあったとしても、持った帰ってきちゃだめだよ」

「そんなことするわけねえだろ。大丈夫だって」


俺達が、侵入する前だってってのに、気の抜けた会話をしていたからなのか、リズが首をかしげて、


「お兄さんたちって、いっつもそんな感じなの?僕のイメージとなんか違うな」

「いや、あたしだって、お兄さんと出会う前は、こんなんじゃなかったんだけど....」


それを言ったら、俺なんて最初から困難だっただがな。


それロリも、じゃなくって、それよりも!!今は安全に侵入することにの方が大事だ。


前回と比べて、あきらかに警備としての人数が増えてるな。そりゃあそうか。この前俺達が侵入したばっかだしな。


こういうときは、一応本場の盗賊さんに聞いた方がいいかもしれないな。


「おい、シェリー。どうやって侵入するつもりなんだ?」

「そうだね、見た感じ、警備の服装もバラバラってことは、たぶんだけど、大部分が雇われじゃないかな?そういう場合は、わざと紛れ込んで、すきを見て侵入するのがいいんじゃないかな?」


さすが、一応盗賊っていうだけはあるな。


とりあえずその作戦で行くか。





 俺達は服装を変え、屋敷から正面に歩いてきた。


シェリーは目の前にいる、最も偉そうな見た目をしている男に話しかけた。


「あの、後れてすいません。私達の持ち場はどこなのでしょうか?」

「なんだ?ああ、雇われてきたやつらか。そうだな、お前らは裏に回ってくれ。裏はまだまだ、人手がたらんくてな」


そういって、男は屋敷の裏を指さした。


俺達は、目配せをし、怪しいまれないように、ささっと、裏に行ってみると、2人組の冒険者のような男たちがいた。


その二人しかいないのを確認すると、シェリーは目で合図をリズに出した。


リズは、カバンから、何やら怪しげな薬を出し、男たちにこっそり近ずくと、


「ねえ?お兄さん?」

「なんだ?嬢ちゃん?どうかしtano....」

「おいおい、より遅くに出歩いてちゃダメdaro....」


その中身を、思いっきり嗅がせ、それを大量にかいでしまった、男たちはバタリと倒れてしまった。


俺がその効能に、驚いていると、シェリーがもっともな質問をした。


「顔をばっちり見られたけど大丈夫なの?」

「大丈夫だよ。後でちょっとだけ記憶をいじっておくから」


なんだよ、あいつめっちゃ優秀じゃねえか。


俺達は、男二人を、気の後ろに隠した後、さっきの服に着替え始めた。たぶん、他の見張りはまだ来ないだろうし、ゆっくり着替えても、大丈b....


「裏の警備を任されましたけど、いっつも同じだと、暇ですねぇ」

「そんなこと言わず、しかっりやらないといけないだろう?」


なんだか、聞き覚えのある声が聞こえてきて、


「ここですne」


俺達はすぐさま、目の前にある壁を乗り越えた!!



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