第15話お買い物おおおおおおおお!?


 そんなこんなで、買い物もひと区切り付き、俺達は街をぶらぶら歩いていた。


 ちなみに、俺達が買ったたくさんの荷物は、家具を買った時に低位の魔法である浮遊する布フライキャリーが込められたスクロールをもらったのでその上に積んである。


 しかし、こいつは本当になんというか、まあ、」良く言えば主婦的、悪く言えば貧乏癖とでもいうのか高いものは徹底的に買おうとしないし、何も言わなかったら、店で一番安いものしか選んでこねえ。


 こいつの家はどんだけ金がなかったんだよ。


 盗賊ってのも案外楽じゃあねえのかもしれねえな。


 そんなことを思いながら歩いていると、シェリーが突然俺の方を見てきた。


「あんちゃん....今更だけど本当にこれをもらっていいの?」

「あたりめえだろ。何のために買ったんだ。そもそもお前が自分で手に入れた金なんだから、好きに使えよ」


 まったく、こいつは....


 そんなことを、心配することもないnoni....


「やっべえ!!」

「どうかしたの?」


 通りの先には、アリスたちがいた。もしかしたら俺を探しているのかもしれねえな。


「おい、こっち来い!!」

「ええ!!な、なに!!」


 俺は路地裏を通り、近くにあったなんとなく見覚えのある店のの中に駆け込んだ。


「はあ、はあ、ここなら大丈夫だろ....」

「いきなり人の店に飛び込んできてよくそんなことが言えるね?」


 俺が飛び込んだ店は、自称エッチな物販売店のリズの店だったらしい。


 俺の前には、腰に手を当て、眼鏡をクイっと上げて苦笑いをしているリズが立っていた。


「それでぇお客さん?もといお兄さん?今日は何のご用件かい?」

「いや、特になんか買いに来たわけじゃねえんだが」


 俺とリズがそんなことを話していると、リズが後ろにもう1人、シェリーがいたことに気づいたようだ。


 そして、俺の事をゴミでも見るかのような目で見て来た。


「僕もいろんなお話を書いて来たけど、まさか、お兄さんみたいな人が本当に世の中にいるとは思えなかったな....」

「いや、違えから!!何度も言うけど俺はロリコンじゃねえから!!」


 まったく、なんで俺はロリコンって間違われるんだ?というか、ロリを題材にして話を書く奴の気が知れねえぜ。


 リズは俺の後ろにいた、シェリーに話しかけに言っていた。


「いらっしゃい、お嬢さん。と言ってもそんなに年は離れてないと思うけどね」

「それより、一つ気になってたんだけど、さっき自分の店みたいな事を言っていたけど....」

「そうだよ。両親は訳あっていなくてね。まあ、結構前から1人でやってるから、僕は大丈夫なんだけどね」


 こいつ、よく1人で店を切り盛りできるな。


 それを聞いたシェリーが目をキラキラさせて、まるで同士を見つけたように喜んでいた。


 いや、実際同士を見つけたから喜んでいるんだろうけど。


「あたしも、今は1人でさあ!!1人ってのは、誰にも邪魔はされないけど、色々と自分でやらないといけないから大変だよね」

「まあね。でも慣れたら大丈夫だよ。でも、僕たちみたいな女の子は、そこにいるロリコンお兄さんみたいなのには気をつけないといけないけどね」

「やっぱりあんちゃんは、ロリコンなのか....分かった気をつけておくよ」


 2人の仲が良くなって、僕は嬉しく思います。別にロリコンと言われても、心にヒビくらいしか入りませんから。


 2人はその後も楽しそうに、話し続けていた。




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