第3話魔道具店んんんんんんんん!?
俺達が家を買った次の日、掃除も一通り終わったし、家具でも揃えるかと、3人で街の中心部に位置するとある店に来ていた。
もしかしてとは思ったが、まさかこんな物まであったのか....
この世界は時々ファンタジー感をぶち壊しにしてくるな....やっぱりなんなんだよ、この世界は....
今俺達がいるのは家電ならぬ魔電販売店だ。ここには、電気の代わりに、魔力で動くものが売られているそうだ。
まあ、ファンタジー感をぶち壊しにしてくるとは言ったが、ショッピング自体は楽しいな。
俺は気になった商品をアリスに見せに行った。
「おいアリス!!見ろよこれ!!全自動ゆで卵カッターだってよ!!」
「そんなものいりませんよ。というか、ゆで卵なんか普通に包丁とかできればいいじゃないですか」
なんだよ、せっかくいいもんがあったのによ。
俺が他にも良さそうなものはないかと、辺りを探していると、メディーが年相応のきらきらした目でアリスに何かを見せていた。
「見てください!!この魔道顕微鏡という物を!!これは私の感性にビンビンきます!!これを買ってください!!」
「なんですか、これ?」
俺も気になってその魔道顕微鏡とやらを見てみると、
「げ、20万スターもすんのか。それに、なんだこのクソ仕様。一回使うのに低位魔法3発分の魔力が必要なのかよ」
こんなクソみてえなもん買おうとしてたのか、あいつは。
そして、案の定アリスに却下されてるし、
ここには、俺の求めてるような魔道具はねえな。ほかの場所探すか。
俺はアリスに一声かけてから店を出ることにした。
*
*
俺が街をぶらついていると、1つ、不思議な見た目の魔道具店らしき店を見つけた。
外観は店の周りがツタで覆われていて紫色に光る怪しげなランプが掲げられている。
店の前にある立て札には、『リズの魔道具店 !!冒険者歓迎!!』と書かれていた。
ん?しかしなんだ?この立札の裏に『特に男性』とか書いてるぞ。
まさか!!ここは俺が探し求めていたエッチなお店なのか!!
「もしかして、魔道具店とは仮の姿で女性客とキャッキャウフフ出来る店なんじゃないか!!この世界に来てようやく美人なお姉さんとご対面できるのか!!」
俺が勢いよくドアを開けると、
「おっ?。いらっしゃい。お兄さん。もしかして、看板見て店に入ってきた?」
台に乗って一生懸命棚の上をはたきで掃除している眼鏡ロリっ子が話しかけてきた。
「そ、そんなわけないだろ!!魔道具を見に来たんだよ!!」
「ふ~ん。でも、お兄さん入ってきたときの顔、絶対いやらしいこと考えてるでしょ、って顔してたよ」
べべべべ別にそんなこと期待してないんですけど!!
それよりも、この店がどんな店か聞かなくちゃな!!
「おい!!ここにはどんな物が置いてあるんだよ!!」
そう言うと、この小娘は眼鏡をクイっと上げ、自信満々に胸を張って言った。
いや、もちろん強調されるほどのものはないんですが。
「ふっふっふ。ここは普通の魔道具ももちろんあるけど....お兄さんが欲しいような、エッチなもの取り扱っている魔道具店だよ」
な、なんだと!!まさか、TE●GAもあるのか!!そうなのか!!
「もちろん、このことは男性冒険者だけの秘密だけどね。お兄さん冒険者でしょ。その腰に下げてる端末は。それにあんなエロそうな顔してたし興味があるんでしょ」
「ま、まあ、一応俺も男の子ですし、普通ですし、健全ですし」
もちろん興味はありますけど!!
「それより!!どこにあるんだよ!!」
「ふふ。焦らないの。こっちだよ」
そういって、カウンターの奥にあるカーテンの中に案内された。
そこには、数々の●ENGAがあ....るわけはなかった。
色とりどりの怪しい薬品に、唯一俺が何かわかったのがローションくらいだった。
「おい、これのどこがエロい店なんだよ」
「ん?それはこの薬品たちさ。女性がエロく見えるものや、胸が大きく見えるもの、あとは好きな内容の夢が見れるものとか」
なんだよ、ただの薬じゃねえか。そういうエロじゃねえんだよ。
「さすがに、お兄さんが想像しているようなものは販売できないからね」
そう、ちょっとだけウブな反応をしながら言った。
俺が落胆していると、奥の方に薄い本らしき物が目に入った。
「おい!!あれって!!まさか!!」
「あれは僕が書いた本だよ。....僕の書いた本見てみる?」
俺は急いで駆け寄ってみると、予想通りえっろい話が山のようにあった。
というか、こんな物、ロりっ子が書いていていいのかよ。
「それらは、僕が書いた男性が興奮するような内容な本さ。お一ついかがかな?」
もちろん即答した。
「値段はいくらかな?」
その後、いくつかの薬品とエロ本をお買い上げしました。
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