第11話12ちゃいいいいいいいいい!?


 クエストの帰り道、俺はラーシにどうしても聞いておきたかったことがあったので聞いてみた。


「なあ、なんであの時俺を守らなかったんだ?」


その言葉を聞いたラーシはピタリっと止まってしまった。


「ん?」

「....そのまえに私も一つ聞かせてくれ。わたしはパーティーメンバーとして及第点に達していただろうか......」


それはまあ、あれだけ剣を使いこなせていたらうちのパーティーの火力不足を補えるし前衛もいなかったし一石二鳥だしな。


「私はその....防げないのだ....」

「何をですか?」


そこで、意を決したように一呼吸おいて、


「私は相手の攻撃を防ぐことが出来ないのだ」

「どういうことだ?」

「私の職業はマジカルナイトと言って剣で斬って攻撃するのではなくあくまで魔法を付与してモンスターにダメージを与えるだけで、剣で防いだりすると付与した魔法が暴発してしまうから防御には向かないのだ」


そして心配そうにこっちを上目遣いで見てきた。


そんなこと言われても俺は基本RPGゲームでは守りなんで固めずガンガン攻撃で攻めるタイプだったからよくわからないんだよなあ。


「まあ、別にいいぞ」

「ええ!!」


そんなに驚くことか?まあ、火力不足が補えただけ良しとするか。


「そうですよ。私達もレア職業なんですからそんな欠点くらい誰にでもありますよ。私だって最初から上級魔法を使えますけど普通の魔法はほとんど使えませんし」

「我も魔法自体は使えませんしねぇ。まあマッドな力には必要ありませんがぁ」


そんな反応の俺達を見てラーシは顔を上げとびきりの笑顔で言った。


「めぐまれてるこのパーティーに入れて本当に良かった」






そんなこんなで街について....っとそのまえにもう一つ聞きたいことがあったんだった。


「なあ、ラーシ?お前何歳だ」


またもや、ピクリと止まってしまった。ほほう、これは何か隠し事があるなあ。


「俺達は仲間だもんなあ。まさか仲間に嘘ついたりしないよなあ。そんな仲間を信頼できない薄情な奴は仲間として認められないなあ」


そうやってねちねちといじめていると、


「見て、あの人また子供にちょっかいかけてるわよ。あんな小さい子を涙目にして何がしたいのかしら」

「ほんとよ。それに他にも3人も別の子を連れてるわよ。なんでクズなのかしら」


そんなささやき声がしてきた。


「お、おい。早くしてくれ。でないと変な悪評がたっちまう」

「ふっ、そうだな、私の秘密まで知られたのだ。今更そんなことなどたやすいさ。12歳だ。私は12歳だ。こんな偉そうな口の利き方をしていて12歳だ。さあ、次は何をする?私にいったい何をするのだ?もう、私に尊厳などない。好きにするがいい。お前のしたいようにな好きにしろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


ばか、そんな言い方すんなよ!!そんな変なことしてねえだろ!!


「やっぱりあの子にももう手をつけていたのね!!ほかの子達が従順になるほどなんて....一体どんな変態プレイをしたのかしら!!」


やめてくれ!!そんな冷めた目で俺を見ないでくれ!!誤解だから!!


ささやいていた女の人を凝視すると、怯えた目で端末をいじり始めた。

それはまずい!!


「違うから!!俺はロリコンじゃねえからあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」




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