第7話マッドサイエンティストおおおおおおおお!?


「バカにしてんのか」

「ふっ。我の力が信用できないとはぁ。全く愚かですねぇ」


 俺はアリスを呼んでどういうことかと問いただすことにした。


「おい。なんだあのガキは。本気で俺をバカにしてんのか」

「すいません。本当にすいません。私みたいなレア職業なら何人もの冒険者が入れてほしいと懇願するかと思ったのですが......この世界ではレア職業はただレアなだけで能力も偏ってたり、前例が少かったりで使いにくいと、喜ぶのはそれを知らない新規冒険者の勧誘をおこなう冒険者組合の人たちくらいらしいです」


 こいつ、やっぱりポンコツだ。

 神に仕える身なのに神に見放されるとか使えねえええええええええええええええええ。


「しかし、私は良いことを思いついたのです!!それならば、新規冒険者を自分のパーティーに入れればいいと!!それで探したのですが......この見た目なので同じくらいの年代の子しか相手にされなくて......」

「あれしか見つからなかったってわけか」


 しょうがなくはないが、まあ、しょうがない。


「お前、名前なんていうんだ?」

「我の名はメディ―。10歳にして親をも黙らせる頭脳を持つ天才なのさぁ」


 たぶんだが、違う意味で黙っているんだと思うのだが......


 とりあえず、冒険者登録を済ませてみるか......



 *

 *



 俺とアリスは二人だけで話し合いをおこなっていた。


「どうしましょう。まさかあの子もレア職業マッドマジッカーだとは。いよいよ、あの子の必要性が薄れてきましたね......」


 マッドマジッカーとは魔力で魔法を放つのではなく、魔力を調合しできたものを触媒や物を通して魔法を放つという職業だ。


「......あとは頼れる相棒にまかせる。俺は知らん」

「とりあえずクエストには行ってみましょうか......しかしどうしましょか。あの子、家出してきたそうで、親も特に何も言わないそうなんですよ。あの子知能だけは高いみたいなんで......」


 それを聞くとちょっとだけ不憫に思うな。それに無理やり冒険者にしたのも俺らだし......


「とりあえずデスワーム狩りだ!!」




 俺たちは昨日に続きデスワーム狩りに来ていた。


「それではメディー。あなたの力を見せてください」

「ふっ。任せてください。まずは、先ほど調合した......これです!!」


 そういって、服の中から出したのは小さな赤いポーションだった。それをデスワームのいそうな地面にたたきつけると、


「ふっ!!必殺 C3H5N3O9ニトロポーション!!」


 そういうと、辺り一面に大穴が開いた。そして、そのなかにいたであろうデスワームも木っ端みじんにはじけ飛んでいた。


「すげええええええええええええええええええええええええ!!」


 これは普通にすげえ職業なんじゃないか!!


「なあ、メディー!!って、メディーいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!????」


 メディーは爆発をもろにくらい穴に埋まってひっくり返っていた。


 ......これでこいつがスカートならパンモロなのになぁ。


「ふ、ふっ....どうですか。この力....」

「それより大丈夫か!!まったくこいつもポンコツ族か」

「もしかして、それに私も入ってませんか?」


 でも、この威力はなかなかだぞ。これなら......


 その時、上空から昨日も聞いたはばたいて降りてくる音がした。


 なんでこんなについてないんだか........


 俺は二人を担いで全速力で駆け出した!!



 *

 *



「だいきいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


 昨日多少レベルが上がったから何とか逃げ切れているがさすがに二人は重い。


「そうです!!メディー!!炎系の魔法を投げつけてください!!」

「そ、そんなもの!!ちょ、調合してきてないですよぉ!!」

「や、やばい....足がもつれてきた......」

「だいきいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


 ぜったい絶命のピンチの時、


炎日斬えんにちざん!!」


 目の前のジャイアントちゅんちゅんが灰になって消えた。


 も、もしかして、これはスタイル抜群な超絶美人おねえさん冒険者なんja


「だいじょうぶか?」

「また、お前かああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「ええ!!」


 またもや貧相ロりっ子ボディーの剣士だった。





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