第6話宿屋でええええええええ!?


 まずは、宿屋にある銭湯に入った。


「中世のヨーロッパみたいなのに、なんで銭湯の名前がスーパー銭湯なんだよ!!」


いろいろ気になることはたくさんあったが、......風呂の中にヒヨコが浮いていたり、ジェットバスなどの風呂があったりなど、日本臭いところが多々あったが気にしないことにした。


 ......俺の想像した異世界となんかちげえ。





 その日は二人で宿屋に泊まった。部屋の中にベットが一つ、机が一つの簡素な部屋だった。


「本当は嫌ですがしょうがないので今日はこのベットで寝ましょう。いいですか。少しでも私に触れたら容赦無く攻撃しますからね」

「わかってるよ。誰がお前みたいな幼女に手をだすか」


俺たちは二人でベットに入った。


「だいき。真ん中からこっちが私のスペースでそっちはだいきのスペースです。絶対に入らないでくださいね。だいき、聞いてるんですか!!」


..........


「やべえ、幼女なのになんか緊張するんだが。どうしよう!!俺ロリコンじゃないのに!!女の子と寝るってシチュエーションであんなことやこんなこととか考えてしまうんだが!!」

「「このロリコン!!」」





 そんなことがあったが、順調に眠りにつ........けなかった。


「だいき。ね、寝ましたか。返事してください......」


 10分置きくらいに何度も起きているか確認してくる。何回か寝たふりをしてみたのだが、そのたびにか細い声で呼びかけてくる。


 俺は何度目かわからないが返事をする。


「起きてるよ。ていうか、俺を早く寝させろ」

「す、すいません.......」


こっちだってなんか、女の子特有のいい香りでなかなか眠れそうじゃないのに!!


「その....ちょっとだけ、怖くて」

「ああ、もう!!」


俺はアリスに腕枕をしてやった。別にアリスの頭が触りたかったからとかじゃないからな!!


「これならいいか」

「は、はい」


アリスは俺の手を握って言った。柔らかくそしてまだ幼さを残す小さな手が俺の手を離さない。


「(口は悪いのにこんなときだけやさしいですね)」


「ん?なんか言ったか?」

「別に、何でもないですよ」


俺の悪口言ったんじゃないだろうな。


まあ、いいか。俺も少しだけ、本当に少しだけだからな!!少しだけ役得だなと思ったからな。


その後俺たちは深い眠りについた。





 朝起きた俺たちは冒険者組合兼酒場で朝食を取りながら今日の相談をしていた。正確には俺はこの街を見て美人率を調べたかったのでアリスに提案したら、


「バカなんですか。本当にアホなんですか」


そういうのは、鞭をもったおねえさんとかに....あれ、昨日もこんなこと....


「だいき、聞いているのですか!!」

「聞いてるよ」


内容は覚えとらんが......


「ここはパーティーメンバーを増やしましょう。さすがに、現地に詳しい方がいないと危険ですので」

「でも、こんな初心者パーティーに入る奴なんているのか?」

「そこは任せてください。こうみえて、私は優秀なんですから。2時間だけください。その間に優秀な人をみつけてきますよ」


大丈夫なのかなあ。こいつポンコツだしなあ。





 そう言って2時間後酒場に俺が戻るとうつむいているアリスと白衣みたいななんかを着たショートカット少女がいた。


「ふっふっふ....わたしのマッドな力が必要なんですねぇ。いいでしょう。いいでしょう。我が力、授けてあげましょぉ」


俺は開口一番迷わずこう言った。


「バカにしてんのか」


アリスが本気で頭を下げていた。




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