133話 おっさんが出した答え

直人を見守るシュナ


シュナ「やっぱり、、

    コレ以上は厳しい、かな

    早すぎたんだよね、時間をかければ

    良い訳じゃないけど

  やっぱり、リズに頼るしかないかな、、

    直人は怒るだろうけど

   その矛先を僕が引き受ければ、、」


ゼニス「シュナイダー様諦めるにはまだ

     早いですぞ!」


シュナ「ゼニス、、でもね、、流石に

  【5日】も続けたら限界じゃないかな?

    現実世界と隔離してるとはいえ

  予定より滞在時間オーバーしてるから

    ゼニスも僕も消耗し始めてるし

    大丈夫、、直人の説得は、、」


パチッ



ゼニス「シュナイダー様!!」


シュナ「え?今、、何か、、」


パチッバチバチバチッッ


突然直人の全身から火花が駆け巡る


シュナ「何が起こってるの!?

    直人の魂に異常は無いのに!

    ゼニス!?どうなってるの!?」


ゼニス「シュナイダー様!

   込めた【気殺術】が

    少しずつ減少してま、、」


ボゥッ


シュナ「えっ?」ゼニス「なんとっ!?」


ゴオオオオオオオオ!!!!


直人の胸から小さい火が灯ると瞬く間に全身へと燃え移った。


ゼニス「ぐぅぅ!?まずい!?」


消え行く【気殺術】に瞬時に力を注いだが、それをも燃え失せ、それだけに止まらず、ゼニスにまで燃え移りそうになった為、慌てて直人に注いでた力を解除したゼニス


ゼニス「はぁはぁはぁ、

   シュナイダー様直人ヤツは一体何を?

    シュナイダー様?」


息を荒くしながら横にいるシュナに問いかけるも返答は無く


呆然と燃え盛る直人を見ていた。




赤い炎に包まれた直人はいつの間にか叫ぶ事をやめ、目を閉じたまま自然体で浮かんでいた。



シュナ「直人キミは、、

    防ぐでも無く、対抗するでも無く

    新たな力に変えたのかい?」


呆気に囚われてるシュナはそう呟いた。


ゼニス「まさか!そんな事が!?

    いや、実際わし自身が体験したが、

    それでも信じられん」


ゼニスは自分の両手を見た後、徐々に全身に纏う炎が小さくなる直人を驚きの表情で見つめた。



やがて炎は完全に収まり、直人を覆っていた球体の結界が解かれ、ゆっくり床に足を着けた。


直人の瞼が静かに開かれる。


シュナ「、、、、、」


ゼニス「、、、、、」


直人 「ふぅ、、、、

    なぁ、シュナ、、

     これでもうリズを

       盾にするなんて事は

         しなくて良いよな?」



シュナに向かってニヤリと笑う直人。



シュナ「ふっ、、、はは、あはははははは!

    ああ!もちろん!最高だよ!

    凄いじゃないか!!」


ゼニス「ふぅぅ、、ヒヤヒヤさせよって」







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