99話 友達モンスター欲しいよね?


丘へと近づいて行くとモンスターが直人の気配に気付き、連携しながら向かって来た。


一匹一匹が三つ目狼ボス級の大きさがあり

胴と足は虎のような身体を持ち模様また虎模様だが、虎の様な毛では無く、爬虫類の様なザラザラしてそうな外皮をしており、頭部は牙の生えたドラゴンそのものであり、頭部だけ勇ましい虎模様の毛が生えてるモンスターだった。


直人「おお、カッコいいな!

         仲間にしたい!」


ようやくファンタジーモンスターらしい姿とカッコ良さを兼ね備えたモンスターに思わず、ポケットからありもしない【何】かを投げつける動作をしながらそんな事を言う。


リズ《残念ながら

 モンスターを飼い慣らした者は居ないので

  無理だと思います。モンスターであれば

   自分の下位種族を召喚するモンスター

   も居ますが、【普通】は無理ですね》



直人「そっかぁ、カッコいいのになぁ

      残念だけど、、、しょうがない」


モフモフしたい気持ちを抑えつつ、飛びかかってくるモンスターの攻撃を受ける事なく首に手刀打ち込み全て討伐した。

討伐したモンスターを少し悲しげな表情で眺めると、

気持ちを切り替え回収し、

ボスへと向かった。


え?倒すの?仲間にせんのかい!

そんな声が聞こえた気がした。


丘を下るとそこには草原地帯はなく、剥き出しの地面に所々岩や石が転がっており、その範囲はサッカー場程の広さがあり、その中央にある数メートルある大岩の上にボスモンスターは威風堂々とコチラに顔を向けていた。



直人「ボスステージらしい仕様だな、、、

 もしかして、ここら辺にある石とか使って

   討伐しろって事なのかな?」


リズ《それは無いですね、

   マスターのステータスだと

   握った瞬間に石が粉々になります。

 加減した石程度ではそもそもRANK4の

  モンスターにダメージ通りませんし

   逆に粉塵が舞ったり、

   石を踏んで転んだりと

   地味にマスターがやり辛い

   ステージだと思います》


直人「あ、そうなのね、初飛行型なのに

   ステージまで敵なわけか、、、」


徐々にボスへと歩いて近づいていく直人


ボスは強者の余裕の現れなのか、直人に顔を向けながら微動だにしない。



両者の距離が数十メートルまで縮まると直人はボスに目を向けながら立ち止まった。


ボスまた静かに直人を見つめる



ヒュゥゥゥ、、、


両者の間に風が吹き抜ける音だけが流れる



直人「ニワトリじゃねぇか!!!

   顔が!顔がさ!!

   身体はさっきのモンスターみたいに

   虎っぽくてカッコいいし、

   黒い翼生えててカッコいいのにさ

   そこまでいってらグリフォンじゃん!

   なんで顔がニワトリなんだよ!?」



ボス「フッ、、、」



直人「コ、コイツ、、俺を

   バカにした様な顔しやがった」



直人がそのカッコイイ下半身とそれを台無しにしてしまう程の残念な

頭に生えた赤い鶏冠、

クチバシの下あるコレも赤い肉ひげを

持ったニワトリの頭部


あの有名な怪物に近いが全然違うモンスターに

自分でもよく分からない怒りを爆発させたが、

そんな直人をコケにする様に嘲笑うボス

ニワトリだけに




直人「この野郎、、一撃で仕留める!」


そう言って足に力を入れようとした時



コ、、、ケエエエエエエエエエ!!!!!!



ボスが空間に波紋を起こす程の超音攻撃をした。



直人「なっ!?!?くっ、、、」



高ステータスの直人にダメージは無い。


しかし



直人「うるせぇぇぇぇ!!!!」



身がよだつ様な気持ち悪さ、黒板を引っ掻いた音を更に強力にした神経を逆撫でする鳴き声から始まった戦いは、

今までの戦闘とは何かが違う予感を感じる。


気がする!!(キリッ

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