第10話 虚無感からの?


一瞬で切り替わった風景

先程の緊迫した空間から薄暗い

学校の体育館程の室内と思われる場所に変わっていた。


ステータス画面には





【転移完了】の文字が映し出されている。





直人「助かったのか、、、ぐっ、、」



緊張の糸が切れた途端に体の脱力感に

膝を地面につけながら先程の光景が脳裏に

             反芻していた。


転移の瞬間、光のカーテンが砕け散り、目の前で直人を守る様にその場を動かずにいた光球は、

化け物の鋭い爪により無残に切り裂かれた。



現実離れした光景



先程の見たものを否定しようにも化け物達を目の前にして

本能からくる恐怖が今も震えとなって切り離そうとした思考を否が応でもこれが現実なんだと訴えかけていた。




直人「リズ、、、」




謎の自称AI、出会いは意味不明な奴だと思ったし、共にした時間は短いものではあったが、不安と恐怖で押しつぶされようとしていた瞬間に出会いは驚きの連続ではあったが心身ともに助けられ、先程、

   命の危機を身をもって救われた存在。



直人「くっ、、、そぉ、、、、」



次第に落ち着きを取り戻すと、湧き上がるは何も出来なかった不甲斐ない己自身とリズを切り裂いた化け物への怒りであった。


直人「ちっ、、くっしょぉぉがぁ!!

           リズーーー!!」



そう叫んだ一呼吸後







リズ《お呼びでしょうか?マスター?》






思いもよらぬ返事がすぐ側で聞こえた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る