第3話 男は度胸!

近づくにつれ扉の全容が

よく分からなくなったが

丁度真ん中を境に線が入っており

おそらく観音扉の様に

開くのではないかと思われる

いや、左右にスライドして

分かれるのもあるか?


そんなどうでもいい事を考えながら

扉の正面まで来てしまった。


そこには、


扉の正面手前にはコンビニの外にある灰皿位の石っぽい何かで出来た

円柱状の突起部が控えめな感じで

地面から生えてた。



「上ばっか見てたから、近づくまで

 気が付かなかったけど、これで扉開けるか?」


他にそれっぽいの無いし多分そうだろ


多少汚れや、苔などがついてはいたが、全体的につるりと滑らかで、近代的な匠の技を連想させる様な造りではあるが、

コレといってボタンや

引っ掛ける場所などは見当たらない。


「うーむ、、、」


キリっとした表情で腕を組む下着姿の中年男


「悩んでも仕方ないな、、、取り敢えず押し込んでみるか、、、ボタン的な感じで」


そう呟くと、

腰の高さ程のそれを

心臓マッサージの様に手を組むと、

石の断面に手を添えた


その直後、


石全体が突然発光しだした。


「へ??ひゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!


情けない悲鳴が出た。


沈黙を保った空間に、

おっさんの情けない悲鳴と強く光る石


慌てて手を離そうとするも、手の平が石にぴったりとくっ付いて離れない


「なっ!なんでっ!クソッ!

         ふんぬぅぅー!!」


必死で足掻くも、一向に離れる気配もなく

しかし、

数十秒後には石の発光は次第に弱くなり、

先程までの事が嘘の様にまた元の状態に戻ると、ビクともしなかったのが嘘の様にアッサリ石から手が外れ


「うおっ!あぁぁぁ!!」


それまで力んでた反動でそのまま背中から地面に強打してしまった。


「うぐっ、、いっ、、、つぅ、、、」



少しの間、痛みに耐えてると、徐々に痛みが薄れていき、ノロノロ起き上がりながら


「なんだったんだ一体、、、びびらせ、」


《未確認、、因子、、、適合、、者、、》


「なっ!?何か喋ったん!?」

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